収益の意味  【簿記入門】 第4回

今回は収益の意味についてお話いたします。
儲けによって財産が増えるという取引について見ていきます。

前回までの話としては、現金などの財産が増える原因としては色々ありますが、債権者からのお金の借り入れ(負債)によっても増えますし、純資産といって資産から負債を引いた差し引きですが、これは株主の取り分が多くを占めています。

銀行から借りた場合には返済義務がありますし、利払いもあります。
もうひとつは会社のオーナーである株主からお金の払込を受けて現金預金が増えるケースもあります。

それは株主との関係における出資に増加ですが、これを資本金と言います。
資本金というのは株主との関係で出資の払込だと思ってください。

そして、借入金というのは銀行との関係でお金を借りると思ってください。
この2つは前回までお話ししたとおりですが、もうひとつの財産の増え方があります。

それは儲けです。
やはり営業活動で儲けを得る形で現金が増えたほうが良いです。

こちらが配当の財源や税金の計算の対象になります。
あるいは、商品を先に渡してお金は来月もらったり、クレジットカードで翌月払いということもありますが、これを売掛金といいます。

商品を売った場合は現金が増えるケースもあるし、売掛金という形で増えて、1か月後に売掛金から現金に変わるということになります。

したがって第3の調達ルートとして、借入・出資の他に売上などの商売による財産の増加がありますが、これが収益なのです。

資産が増える原因が収益ということもできます。
では、もう少し踏み込んで見ていきましょう。

資産の中には現金や売掛金や商品や建物などがありますが、これは手に入れた財産をどういう形で運用しているかを表しています。

そして右側が、どうやって財産を手に入れたか(調達方法)を表しています。
調達方法には借入・出資・儲けの3つのルートがあると思ってください。

第3回まででは借入による調達と出資による調達を学びました。
財産ボックスは必ず合計すると左と右が一致するので、バランスシートとも言います。

現金100と売掛金200で合計300ありますが、それをどうやって調達したかというと、今回は借入と資本金を無視して利益剰余金(利益の余りで、配当の財源や税金の計算対象になる)によって増えたとします。

左右どちらも300でバランスしています。
今回のポイントは、儲けの部分をもう少し詳しく説明してほしいということです。

売上でどのぐらい増えたのか、利息の受け取りでどのぐらい増えたのか、さらに詳しく補足説明をするために損益計算書という第2の決算書があります。

利益剰余金に関して補足説明をするものが損益計算書だと思ってください。
この場合は売上という行為によって300増えました。

売上あるいは売上高といいます。
売上は必ず利益剰余金に繋がります。

通常のビジネスでは損益計算書をたくさん見ますが、損益計算書の売上や費用などの差し引きが利益剰余金になります。

収益というのは現金や売掛などが増える第3の調達ルートです。
ぜひ参考になさってください。

私はいつもあなたの簿記の学習を力一杯応援しています。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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