コストの管理可能性を考える(材料費の原価差異~簿記2級)

今回は工業簿記の2級レベルで、材料費の原価差異分析というものを考えてみましょう。
これはビジネスにおける経営改善やコスト管理の参考にもなるようなお話です。
今回は計算例を用意してみました。

資料1.当期の原価標準(製品1コ)(1)材料単価…200円/g (2)材料消費量…10g/1コ
資料2.当月(9月)の実際材料消費額 @205円/g×510g=104,550円(実際)
資料3.当月(9月)の生産着手量:製品50コ

1個あたりの材料費は200円×10g=2,000円です。
9月は50個作ったので、目標原価は50個×2,000円=100,000となります。

それに対して資料2を見てみると、実際の消費額は104,550円です。
ということは、100,000円の目標から104,550を引くと4,550円損をしています。

これが原価を上回った部分で、不利差異または貸方差異と言います。
その内訳を見ると、単価が200円の目標に対して、実際の単価が円安の影響等で205円と値上がりしていました。

そして、製品50個ならば50個×10gで500gの使用量のはずが、510gというふうに10gロスをしています。

10gのロスと5円の値上がりというデータを使って原価差異分析をします。
では、計算結果を見てみましょう。

目標原価(標準原価)は200円×10g×50個=100,000円です。
それに対して、実際原価は205円×510gなので、104,550円となりました。

差額の4,550円が不利差異です。
ポイントは、510gの材料を5円値上がりして損をしました。

それと、10gに対して標準単価の200円で計算します。
材料費は価格要因と数量要因に分けます。

ボックスを書きます。
実際原価は205円で、実際の消費量は510g×205円=104,550円です。

そして左下の内側が標準原価の100,000円です。
そうすると、10g余計にかかっていて、5円余計にかかっています。

外側が実際で、内側が標準です。
これは有利・不利に関係なくそうなります。

まず見ていきたいのは、価格要因です。
510gの全部の材料について、一斉に5円ずつ値上がりしています。

これはマーケット要因で管理不能なのです。
マーケットというのは色々な人が参加してできた値段なので、値段に対して自分の会社の社長さんは影響できません。

このように管理不能な要因がマーケット要因で、これが価格差異です。
5円×510g=2,550円の不利差異です。

一方、510gと500gについて標準単価で評価します。
そうすると、200円に対して10g損しているので、200円×10g=2,000円のロスです。

これが数量差異です。
これは現場内部のマネジメント要因で、本来は500gで済むはずが510g使ってしまっているのです。

たとえば機械を操作している人が技術的に未熟だったり、やり方の段取りが悪かったり、色々な理由が考えられます。

2,000円と2,550円を足して4,550円というトータルの原価差異の分析が価格要因と数量要因に分けられました。

この数量差異は内部のマネジメント要因なので管理可能です。
価格差異はマーケット要因なので管理不能です。

従って、今後の経営改善は2,000円をどうやってなくすかに重点を絞ることができます。
このように、原価差異分析というのは管理不能な価格要因2,550円を除外します。

価格差異を出して、それを除外するのが原価差異分析のひとつの目的です。
これは現場でも使える発想ですので、参考になさってください。

私はいつもあなたの日商簿記検定2級の合格、そしてあなたのスキルアップを心から応援しています。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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