貸借対照表における資産と資本の関係について

今回は貸借対照表について考えてみます。
これはビジネスの教養にもなりますし、簿記を学習する上でのひとつの背景となる知識でもあります。

「資産」と「資本」という言葉があります。
「総資産」と「総資本」という言葉は金額的には一致しますが、それぞれどういう意味があるかというと、貸借対照表の真ん中で区切った左と右で考えます。

左側が資産で、右側が資本です。
右側の他人資本というのは銀行から借りたお金で、自己資本というのは株主が主役です。

会社の所有者である株主を主役と考えると、株主が自己資本です。
それに対して銀行など他人の調達元は他人資本と言います。

資金の調達元、つまり財産の元が資本なのです。
株主や銀行など、会社にとってスポンサーとの関係、資金の提供者との関係です。

借金の返済義務があるのが負債です。
返済義務がなくて、ただ会社を清算したときの残余財産の分配権のみあって、会社の支配権を持っているのが株主です。

右側はその関係を表しているのです。
資本というのは資財の元、要するに資金の出所です。

この合計が100とするならば、その100をどうやって運用したかという運用形態が左側の資産です。

調達資金をどのように投下したかという資金の投下先を表していて、商品や建物という具体的な資財の形を表しているものが資産です。

資産の産は産むという意味なので、将来キャッシュを産む具体的な財産の形が資産なのです。

前者後者の関係でいくならば前者が資本で、後者が資産ですから、資本と資産は必ず合計が一致します。

負債というのは他人資本と言い換えることもできます。
純資産は自己資本と概ね一致します。

自己資本と他人資本を足したものを総資本と言います。
総資本の右側と総資産の左側は一致するということがバランスシートと呼ばれる所以です。

前者の調達が資本で、後者の運用形態が資産だと思っていただけると、簿記の勉強に興味が持てるのではないかと思います。
ぜひご参考になさってください。

私はいつもあなたの簿記の学習を心から応援しています。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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