仕訳の入力から財務諸表の表示までの、会計処理の流れについて

今回のお話は経理の基本的な処理にも関係します。
パソコンの会計ソフトをイメージしてもらえると良いのですが、ステップ1としては仕訳という作業があります。

そしてステップ2は転記です。
さらにステップ3に試算表の作成があります。
そして最後に財務諸表の表示があります。

現金100円で商品を売ったと考えます。
現在では仕訳というのはパソコンで入力するのが一般的で、入力作業が仕訳帳なのです。

パソコンの仕訳画面の左側に現金100、右側に売上100というふうに入力しますが、位置関係で財産や取引の単位の増加・減少が表現できます。

財産の増加である現金と、その原因となる取引である売上が表現されています。
ですから、現金という財産が増えたときの増加原因としての収益が売上なのです。

逆に現金が右側に来て減るときの左側は、交通費や交際費といった費用になります。
現金の増加と同時に出るものは右側に出るので、これが増加原因の収益です。

現金が減るときに左側に出るものは費用です。
これは簿記の初歩中の初歩です。

これから簿記3級の学習をされる方は参考にしてほしいのと、既に簿記の学習をされている方は経理実務に繋げるための実践的な知識と思ってください。

パソコンに入力をするとシステム内のデータ処理として自動的に転記されます。
昔は手書きで伝票を書いて総勘定元帳を作成していました。

今はパソコンでデータ処理をします。
仕訳を入力すると総勘定元帳に自動的に転記がされます。

現金100と売上100を入力すると、総勘定元帳の現金勘定と売上勘定に自動的に転記がされます。

そして、総勘定元帳に転記されたものを1つの表に集計しますが、これを試算表といいます。

現金という行の左側に100、売上という行の右側に100と記載されます。
試算表の上半分は貸借対照表、下半分は損益計算書になります。

現金は貸借対照表の資産項目で、売上は損益計算書の項目になりますので、それぞれに分類されます。

そして、損益計算書では売上から費用を引いて最後に純利益が計算されます。
そして、その純利益は貸借対照表の右側に当てはまります。

結局、最後は売上は利益剰余金という貸借対照表の利益の増加になるのです。
仕訳・転記・試算表・財務諸表の表示という4つの流れが分かると経理の仕事も分かりやすくなります。

実は、簿記の勉強というのはこの4つの中のどこかをやっているに過ぎないのです。
入力部分の変数が違うだけであって、どの取引であっても同じようにステップ1からステップ4の手順を踏むのです。

私はいつもあなたの簿記検定の合格を心から応援しています。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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