苦手な学習テーマに時間がかかりすぎてしまう時の対処法
今回の「頑張ろう日商簿記1級合格」は、苦手なテーマに時間がかかってしまう場合の勉強法のコツをお話しします。
これは電話コーチングで、ある簿記1級受験生の方からのご相談であった話です。
どの級でも言えますが、勉強をしていてなかなか先に進まず「短期・多回転ができない」というお悩みをお持ちの方も多いです。
柴山式では「分かったつもりで先に行く」という短期・多回転の勉強法を提唱しています。
半分ぐらい分からなくてもどんどん先に行って、まずは早く1回転して全体像を見るという勉強法ですが、“理解したい病”というクセが出てしまうのです。
そういったこともあって、連結や税効果などの苦手な人が多いような論点に時間をかけて過ぎて、挙げ句分からないまま終わってしまうことがあります。
そういうときには「どんなに長くても10分以上考えない」というように制限時間を決めることをお勧めします。
例題に30分や1時間かけてしまうことがありますが、分からなくても7分でやめて先に進むというように制限時間を決めます。
「損切り」をしないと、本番の試験でこのクセが出てしまいます。
試験では限られた時間の中で7割得点しなければいけません。
そうすると、たまたま最初のほうに出た論点が難しくて、そこでいつまでも考えてしまって、そのあとの簡単なテーマを解く余裕がなくなって時間切れになるというケースがとても多いです。
ですから、分からない問題はとりあえず飛ばして、できる部分から取り組むという練習をしてください。
あるいは、できる問題だけ一通りやっておけば力が付いているので、その状態で分からない部分に戻ると、最初に取り組んだときよりも理解力が上がっている可能性があります。
少し力が付いた状態で2回転目に取り組むと、最初は分からなかった部分でも2回転目でできるようになることがあります。
ですから、できる範囲で先に進んでください。
例題を解く場合、解説を読むのは問題を解く時間の半分ぐらいと私は言っています。
ですから、制限時間を5分と決めた問題ならば2分だけ解説を見て、分からなかったら諦めて先に行きます。
しかし、他の論点をやってもう一度戻ったときには力が付いているはずなので、少しバージョンアップをした脳で考えれば突破口が開けます。
どうせ何時間悩んでも、今のレベルでは分からないのです。
研究などと違って、実学は限られた時間で結果を出さなければいけません。
実践の技術を習得するのに悩んでいる時間はもったいないので、どんどん先に行きましょう。
分からないまま先に行くというのは難しいことかもしれませんが、制限時間を決めてください。
「このテーマは10分考えて分からなかったらやめよう」というふうに、取り組む前に難しそうなテーマは制限時間を決めておきます。
早く何回転も繰り返したほうが、結果的に力が付きます。
ですから、分からないまま先に行っても良いのです。
1つの問題に5分・7分・10分ぐらいの制限時間を設けて取り組んでみてください。
ぜひ参考になさってください。
私はいつもあなたの日商簿記検定1級合格を心から応援しています。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。