リーダーの資質=仕組みが先か?影響力が先か?

今回の「前を向いて歩こう」はリーダーシップに関する1つのヒントについてお話しします。

これに関しては「7つの習慣」にもちょっとした示唆があります。
新しいリーダーとしてある組織に行ったとします。

最初にその組織は結果が出ていないケースが多いのですが、過去の欠点というのが目につきます。

その欠点を踏まえて仕組みをどうしようかと中をいじろうとします。
制度ややり方や人員配置などをいじろうとしますが、ちょっと待ってください。

いきなりそれをやるとチームの反発を食らいますし、状況がわかっていないので的外れになる可能性があります。

新任者が斬新なアイデアだと思ってやっていることというのは、大抵は既にやられていることなのです。

それをドヤ顔で導入すると言われても表向きは「良いアイデアですね」と言いながらも裏では「ハイハイそうですか」と思われる可能性があります。

最初から自分の色を無理に出す必要はありません。
リーダーならば、まずは自分の影響力を高めることを考えなければいけません。

つまり「この人についていけば間違いないな」「この人についていきたい」「この人についていけば安心だな」と思ってもらうことが第一歩です。

「ついていきたくない」と思っている人から何を言われても聞きません。
ですから仕組みも何もないのです。

ということで、前段階として、一見遠回りかもしれませんが、リーダーとして部下から受け入れられるような影響力を持つことが大事です。

最初は誰もが初対面なので不信感があります。
これは相手を知らないから当然のことです。

仕組みや方法も一時的に低くても構いません。
ここから自分自身の影響力を何とかせずに、いきなり仕組みづくりに行ってしまうのです。

「この仕組みだったらみんなやる気になるだろう」と思って人事評価制度をいじってしまうことがありますが、そうではありません。

そもそもあなたの言っていることを部下は信用していません。
もちろんカリスマと言われていて最初から期待されている人は別かもしれませんが、スタートの段階は皆「この人は誰?」という感じなのです。

ですから、まずは「この人は信頼に足りる人物だな」という通過儀礼が必要です。
信頼されるためにまず必要なのは、人の話を聞いて現状を理解することです。

ある意味で謙虚な姿勢が大事です。
これは私も気をつけていかないと、ややもすると上から目線になってしまいます。

ですから、自分はこの職場では何も知らない初心者だと思えば良いです。
もちろん業界知識やスキルは高いかもしれませんが、その職場環境の情報については現場のスタッフのほうが情報量は上です。

ですから、そこは一歩下がってみなさんの話を聞いて、まずは全部受け止めます。
自分の意見を中途半端に差し挟まずに、まずは現場の話を全部聞いた上で次に影響力を発揮します。

この段階で既に影響力を発揮しています。
今の現場の情報についてはスタッフのほうが知っているのですから、そこを教えてもらうという姿勢が大事です。

ただし、へりくだるという意味ではなくて、対等の人間として同じ目線で見るということです。

まずは話を聞いて「この人は話せる人だな」というふうに思ってもらうことが大切です。
仕組みは低くても構わないので、まずは自分の影響力を高めます。

自分自身も職場に入って良いほうに変化させます。
ですから「変える」のではなくて「変わる」のです。

変わるのは自分からです。
自分がその職場で話せるリーダーだということで信頼関係を築きます。

「この人のためになら動いてもいいな」と思ってもらうことに注力します。
その過程で話を聞けば、当然必要な情報も入ってきます。

これはあなたがリーダーではなくて、新しい環境に行って周りとの連携をとる場合にも大切なことです。

リーダーではなくて、同僚の間でもリーダーシップを発揮できますし、部下としてもリーダーシップを発揮できます。

要するに自分が主導して自発的に行動する、これをリーダーと考えましょう。
グループの中で自分がリーダーシップを発揮する。
これはスタッフとして協調性を維持しながらリーダーシップを発揮しても良いのです。

とにかく、まずは「あの人の話を聞こう」と思ってもらえるような下地を作ってから仕組みづくりを行うのです。
この順番を間違えてはいけません。

影響力がないのに仕組みを先に作ってしまうと「あの人、新しいことをやたらいじるでしょ?」と思われます。

仕組みを変えるということはスタッフの仕事を一時的に増やすということです。
ということは嫌がるのです。

仕組みづくりというのは大抵は新しいことが増えますが、それを言う人が「あなたに言われたくない」という人間だったら嫌です。

まずは「あなたが言うならばやりましょう」と思われるように影響力を高めましょう。
変わるのは自分からです。

もし、昨日までの影響力が50なら、今日は55にレベルアップしましょう。
職場の中の影響力が上がれば上がるほど、あなたは仕組みづくりがしやすくなります。

まずは仕組みがそのままで良いので、自分の影響力を高めて、周りとコミュニケーションをとりましょう。

現場の情報を聞いて影響力を高めて、その状態で仕組みづくりをしたほうが上手くいきます。
急がば回れです。

すぐに仕組みづくりに着手したい気持ちはわかりますが、まずは周りとの連携をとって自分の影響力を高めてから仕組みづくりを行ったほうがやりやすいです。
よかったら参考になさってください。

私はいつもあなたの成功・スキルアップを心から応援しています。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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