キーワードを書き出す勉強法(日商簿記1級・2級・3級対策)
今回は簿記会計の勉強法に関する1つのコツをご紹介したいと思います。
これは簿記に限らず他の勉強にも使えますし、仕事の内容や知識を整理するときにも使える方法です。
以前ご紹介した、浅田すぐるさんが書かれた「トヨタで学んだ『紙1枚! 』にまとめる技術(サンマーク出版)」の中にある「エクセル1」というシートなのですが、例えば4×4のマス目を作って、左上にテーマを書いて、その他に色々な項目を書いて加工します。
この情報整理法というのは、キーワードを抜き出した勉強法、効率の良い勉強法に通じます。
今回は株券や債券など有価証券の期末評価について、この方法を使って知識の整理をしてみたいと思います。
あるテーマを決めて左上に書き、そのテーマについての重要な知識をキーワードで書いていきます。
有価証券であるならば、「売買目的」「満期保有」「子会社・関連会社」「その他」というように思いつくキーワードを書いていきます。
このようなキーワードが思い出せるかどうかが1つの基礎力です。
「売買目的」は時価の変動によって利益を得る目的で所有する有価証券です。
「満期保有目的」は国際や社債などを満期まで保有する目的であって、売買する予定のない有価証券です。
「子会社株式・関連会社株式」は、子会社を支配する目的、あるいは関連会社であれば経営に重大な影響を与えるために保有する有価証券で、売るつもりのない有価証券です。
「その他有価証券」は、売買目的、満期保有目的、子会社・関連会社以外の有価証券です。
そして、それぞれに評価の方法があります。
売買目的有価証券というのは時価評価で、差額は損益になります。
洗替法or切放法という評価方法もあります。
そして満期保有目的有価証券の評価方法は償却原価法です。
さらに償却原価法には2つあって、定額法という例外的な方法(2級)と利息法(1級)というものがあります。
それから子会社株式・関連会社株式は、子会社が50%超で、関連会社が20~50%の持株比率になりますが、これらは固定資産として扱い、原価評価をします。
満期保有目的有価証券も基本は固定資産ですが、「1年基準」で、償還まで1年を切ったら流動資産として扱います。
そしてその他有価証券は時価評価で、評価差額は純資産に直入します。
さらに直入には全部純資産直入法と部分純資産直入法の2つの方法があります。
それから税効果もキーワードとして挙げられます。
このようにすると知識が整理されます。
そして、「満期保有」「子会社・関連会社」「その他」に関連するキーワードとして「減損処理(著しい下落)」がありました。
これは減損会計と似ていますが別のテーマで、柴山式であれば例題8で取り上げている内容です。
満期保有であれば例題7、売買目的は例題6で取り上げています。
このように色々と工夫して一覧にして書いてみると、有価証券に関するポイントが1つのシートで分かってしまいますし、同時に自分の弱点も確認することができます。
マス目にキーワードを埋めていく勉強は理論にも使えます。
1つのテーマについてのトピックを書き出してみると、それぞれの関係が分かってスッキリします。
ぜひこの勉強法を参考になさってください。
私はいつもあなたの日商簿記検定1級合格、そしてスキルアップを心から応援しております。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。