聞いているつもりにならない5カ条

前を向いて歩こう。
今回のテーマは『聞いているつもりにならない5カ条』というお話をしてみたいと思います。

コミュニケーションの肝は人の話をよく聞くということで、上手に話すということも大事なのかもしれませんが、いくら上手に話しても相手の聞きたいことを話さなければ意味がないです。

相手が聞きたいことをどうやって知るかといったら、まずは相手の話を聞くことです。
相手のニーズです。

いくら上手に話しても全く相手にとって興味のない話だったらそれは意味がないわけですから、まずは相手が興味のある話をする。

ということは、相手がどんなことを望んでいるか、相手が何を考えているか、そういったことを知るために、はじめに聞くということです。

『聞く力』という本がベストセラーになったとおり、相手の話を聞くというのはなかなかできません。

こういったものをある程度理論的に体系化しているのがコーチングだったりするわけですが、そのなかでいろいろなチェックポイントがあります。

何十もあるのですが、それを全部やっていると日常生活でできなくなってしまうので、だいたい5つぐらいをピックアップしてみました。

いろいろなスキルがあるのですが、傾聴のスキルという言い方をすることがあります。
傾聴という言葉は好きではないのです。
音読みするのが好きではなくて、傾聴は傾けて聴くといいます。

コーチング用語なのですけど、僕はなんとなくあの言葉を使うことが好きではないです。
ちなみに私がコーチングを学んだコーチ・エィのプログラムでは傾聴という言い方はしてなかったです。

一般的に傾聴って言うのですけど、傾聴はなんとなくテクニック面がすごく大きくて、言葉のニュアンスが、語感の問題です。
これは私の個人的な意見です。

相手の話を聞くというときの5つの注意点、これだったらある程度普段気をつけられるかと思います。
1個ずつでもいいです。

いっぺんに5つやろうと思ったら大変なので、まず1個、自分が弱そうなところからやってみてください。
これは誰もがあり得る話になるので、だいたいこのどれかに引っ掛かります。

だいたい全部できてないと思う人が多いと思います。
そしたらどれか1個できそうなところからやって、5つできるようになってください。

多分あなたのコミュニケーション力がかなり上がると思います。
聞いているつもりにならない5カ条ということで、これは今度セミナーをやりたいです。

まず1番、「『それは違う』と相手を否定しないこと」です。
話を聞いていて「何かそれ違うんだよね」や「あ、それ間違ってる」など、それを直してあげたいという誘惑にかられませんか?

先生をやっているとよくあって、生徒の話だから何か直そうと思ってしまうのです。
直そうと思って構えて聞いてしまうとわかるのです。
そうなりやすいのです。

勝ち負けコミュニケーションにならないということです。
まずは相手が自分の考えと違っていても「それは違う」と否定しないことです。
否定しないトレーニングは大事です。

これはケースバイケースです。
ディベートなどであえて相手と衝突しなければいけない場面ならば相違点を探すというのはありなんですけれど、基本的な人間関係のコミュニケーションで相手を否定しなければならないことはそうありません。

基本的には共感しながら良い方向性を探っていけばOKです。
「あなたそれ違うよ」と話をしても良いけれども、基本的には否定しないというところから入ってみるのも良いかもしれません。
これはコミュニケーションの話です。

2番は、「相手の気持ちになりきっているか?」です。
相手が言っていること、それについて相手はなぜそれを考えているか、相手の気持ち、ある意味憑依するというのですか、なりきることです。

これはやり過ぎてしまうとミイラ取りがミイラになってしまうからそのへんは難しいです。
ほどほどというのもあります。

とりあえず相手の気持ちになることです。
全くなってないと思ったら、少しなればいいです。
100パーなれとは言いません。

相手の気持ちを斟酌する、理解する。
完全に一体化するという意味ではないです。
聞くときの話です。

聞く瞬間はまず相手の気持ちになりましょう。
自分が話すときにはまた別の話でしょうけど、聞くときはなりきりましょう。

3番目は、「何を話そうか考えながら聞いていないか?」です。
これ一番実は多くて、無意識にやってしまうのです。

僕が最初におすすめするのはこれなのです。
相手の話を聞きながら「どう話そうか」「どういってやろうか」など、次のネタを考えながら聞いているケースがあるのです。

私もこれをやってしまいます。
話したい話したいとなりますが、この癖を一回取ってみてください。

話を聞くに徹することは難しいです。
私もこれに注意しているのです。

「何を話そうかな」と考えながら聞いてるときは、上の空になっているのです。
そういうときは相手の気持ちになっていないことが多いです。

「どう返そうか、上手く話そうか」と考えて、自分中心になってしまっているので、何を話そうか考えながら聞いていないか、これをまずは一番におすすめしたい部分です。

これをやっていると1番と2番もできてきます。
何を話そうか考えながら聞いているということは、「それは違う」と否定したり、自分の意見を言いたいとか、違いを出したいわけです。

それは後でいいです。
まずは純粋に相手の話を聞くという場合は3番を意識するだけでも全然違います。

だから、僕は最初にやるのは、何を話そうか考えながら聞いてないかです。
そうすると他もできるのです。僕の場合は。

4番目はこれも大事で、いわゆるペーシングというテクニックがあります。
相手に興味を示すことです。

やはり、興味をもっていると思われて話すのと、「ふーん」と聞き流されるのとでは相手のモチベーションも違うし、その後の人間関係も変わってきます。

興味があることを相手に示します。
これ上手な人がいるのです。こういう人は好かれます。

5つ目は、途中で切ってしまうことです。
相手が話しているときに「あーそうそうそう」などと言ってしまうことです。
それを我慢します。

3と5は我慢するタイプです。
途中で遮って話したくなってしまいます。
3番と5番は近いです。

自分が話すことを第一に考えてしまうと3と5がむくむくと出てきます。
そうすると失敗しやすいので、特に話すのが好きな人は3と5を押さえてみてください。

僕なんかはこのパターンです。
途中で遮らない、相手の話を途中で切らないことです。

最後まで聞いてから話します。
3と5が大丈夫かと思ったら、1、2、4です。
あなたの興味あるところからやってみてください。

聞いているつもりにならない5カ条です。
1番、「それは違う」と相手を否定していないか?
2番、相手の気持ちになりきっているか?相手の立場を考えていますか?

3番、何を話そうか考えながら聞いていないか?上司が部下の話を聞くときや、親が子供の話を聞くときなどにやってしまいます。
上の立場の人間がこれをやりやすいです。

下もそうですが、とりあえず気をつけて欲しいのが上司や親御さんや先生です。
気をつけましょう。

どう説得しようかと思って子供の話を聞いてる、生徒の話を聞いてる、そうするときちんと話を聞いていないことになってしまいます。

4番、興味があることを相手に示す。
これも円滑なコミュニケーションの大事な作法です。
5番、途中で遮らずに最後まで相手の話を聞いているか?

まずは3と5あたりから気をつけるだけでもあなたのコミュニケーションはグッと変わると思います。

これは私のコーチングとコーチとしての経験です。
ぜひ参考になさってください。

私はいつもあなたの成功を心から応援しております。
ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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