2016年度税制大綱が決まる
自民・公明は16日に2016年度税制改正大綱を決めました。
※自民党「28年度税制改正大綱決定。法人実効税率「20%台」に」
⇒ https://www.jimin.jp/news/activities/131060.html
その要点を日経新聞から拾ってみましょう。
1.法人実効税率29.97%・・・△1兆円
2.外形標準会税の拡大 ・・・+0.8兆円
3.農地バンクに農地を貸せば固定資産税が半分
4.市販薬を年1万2000円超購入で所得減税(2017年1月)
5.食料品全般に消費税の軽減税率(2017年4月)・・・△1兆円
6.自動車取得税を燃費新税に切り替え(2017年4月)・・・△0.2兆円
7.耕作放棄地の固定資産税を1.8倍に(2017年4月)
上記4.は2017年1月から、上記5.6.7.は2017年4月から実施ということです。
2016年は1年間で0.4兆円税額が減る「減税型」の税制変更だそうです。
ちなみに2016年は7月に参議院選挙が予定されています。
選挙の時期と減税型?の税制変更を小出しにする。
な~んか、嫌ですねえ。
2017年は消費増税による景気後退に加え、その後は軽減税率だのインボイスがどうだの言ったりして事務がだんだん面倒になり、いいことないんです。
目先の小さな減税?とやらに目を奪われてはいけません。
今の政治はどうせ「政策」ではなく「政局」しか目に映っていないので、あくまで「軽減税率プラス増税」でいずれ押してきます。
軽減税率(ついでにマイナンバー?)は利権の拡大、増税は景気後退、でどっちも庶民のことを第一に考えているとはイメージしにくい。
ほんとは、軽減税率なんかいいから、今のままにしなさい、ということです。
いや、もっと消費税率下げろよ、というお話です。
そもそも軽減じゃなく、「据え置き」じゃないっすか?
ほら、言葉の操作がはじまってる。
日経にも出てます。
「・・・特色は消費再増税への備えだ。…(途中省略)…食料品に8%の消費税率を適用する軽減税率制度も…」
(心の声)――――――――――――――――――――――――――――
おいおい、ちょっとまてよ。
なんで8%が「軽減」なんだよ。
2年前に比べたら、これだって「増税」なんだよ。
しれっと「軽減」なんて言葉、使うんじゃねえ!
10%は、ほとんどの国民が納得しているとは言い難い状況なんだぞ。
(心の声、ここまで)―――――――――――――――――――――――
まあ、こんななかで喜ぶのは、会計ソフト会社と会計事務所でしょうか。
(私も会計事務所ですが、会社の経営者でもあるので、そっちの増税の方が痛いっす・・・(涙))
ソフトのバージョンアップ、とか、セミナーとか相談案件とか、飯の種が増えそうですもんね。
2017年の本格増税前、ということで、来年は衆参同時選挙もあり、かもしれません。
増税を言うと、選挙は勝てませんから。
ちなみに、2017年の10%のあとは、消費増税がないのかな~?みたいな思考停止状態に世間が陥っているように見受けられますが、おそらく、欧米並みに20%くらいまで狙っている、と柴山は想像しています。
わたしがその立場だったら、たぶん、ですが、10%に値上げした翌年くらいに、一瞬税収が上がるので、2018年か2019年くらいに、次は12%~15%なんて、言い始めないか、注意して見ようと思っています。
あと、衆議院が2018年に次の任期ですから、そういったことも兼ね合いになるのでしょうか。
いずれにせよ、世間はオリンピック直前ですから。
イケイケどんどんの雰囲気になっていれば、ノリで増税のチャンス?みたいに敵は考えるかもしれませんね。
イヤ~な話です。
増税の話は選挙の後に…ということなら、2017年に衆院選もやっちゃえ、みたいなことがあるかもですね。
あくまで想像のお話ですので、そんなもんかいな~、とご参考までに、読み流していただけたら幸いです。
ちなみに、「益税」という言葉、これも印象操作の匂いがプンプンして好きになれません。
(15*12*17*1)