8カ月トイレ掃除をしてみて、得られたこと【前を向いて歩こう160】

前を向いて歩こう、今回は「8か月トイレ掃除をしてみて、気づいたこと」というテーマでお話をしたいと思います。

昨年の12月初旬からイエローハットの創始者である鍵山秀三郎さんの方の本を読んだのがきっかけで、トイレ掃除というのは興味深いと思うようになりました。

「素行不良の子たちが更生した」「会社の生産性が上がった」というような話をいくつか読んで、どうせタダだし、嫌ならやめればいいという、気軽な気持ちで家のトイレ掃除を始めてみました。

私はいつも朝4時から5時の間に起きるのですが、起きたらすぐにトイレと階段の掃除をほぼ毎日やっていて、現在までおよそ8か月続いています。

やってみて気づいたことがいくつかあって、この間、たしかに業績は伸びました。
理由はわかりません。
わかりませんが、伸びたのは確かです。

そして、うちの妻からは非常に喜ばれました。
「トイレ掃除を毎日続けている」という前提でものを見てくれるので、以前よりは我慢強いと思ってくれるようになったようです。

上手く言えないのですが、すごく沁みるものがあります。
自分で言うのもなんですが、トイレ掃除を続けることというのは凄いことだと思います。

たとえば、あなたの友人でも誰でもいいですが、「俺、トイレ掃除始めたのだよ」と突然言われたら、「え、おまえ、どうしたの!?」と思うかもしれません。

しかし、半年経っても「実はまだ毎朝やっているのだよ」と聞いたらどう思うでしょうか?

毎朝トイレ掃除をやっていると「ああ、この人は我慢強いのだね」ということがインプットされます。

そうすると、何かのときに「この人に何か頼もうかな」「この人は信頼できるな」という1つの“間接証拠”にはなるのです。

なんとなく、その人を見る目が変わっているのではないかという気がするのです。
私がトイレ掃除をやってみて確かに言えるのは、以前より頼られるようになったということです。

もう1つ、トイレを掃除していると「人が嫌がることをやっている」という自覚があるので、「世のため人のため」という気分的なよさがあります。
私は世間に「貸し」を作るのが好きなのです。

私は小学生の頃から思っていたのですが、何かいいことをすると気持ち良くありませんか?

これは有名な「7つの習慣」にも書かれていました。
人に貸しを作ることを“貯金”と言ってもいいです。

私は借りを作るのが嫌いなのですが、人の得意になりそうな情報を伝えるのも「小さな貸し」だと思います。

相手は何も思っていないとしても、自分としては気持ちが良いのです。
それは自分の“バランスシート上の資産”が増えるからです。

私は気持ちの“借金”を作りたくないので、何でもいいから「ありがとう」と言われるようなことをやりたいのです。
そして、トイレの掃除というのは問答無用で世間に対する“資産”なのです。

変な話ですが、トイレを掃除しているとき、便器の裏側などの汚れを見つけると「この汚れを放置すれば、この汚れが雑菌や悪いもののもとになるな。だから掃除をして予防しよう」と思って、綺麗にするのです。

そうすると、とてもいいことをやった気がするのです。
いずれ子どもにもやらせようと思っていますが、まずは自分がやっています。

「こんなところが汚れるのだ」ということに気づくと、細かいところに目が行き届くようになります。

トイレ掃除を始めてから、たしかに業績は上がっていますし、相談を受けることが増えました。

本当のところはわかりませんが、もしかしたら、去年の今頃と現在の動画では表情が違っているのかもしれません。
なぜか「俺はトイレ掃除を8か月続けているのだ」という自信があるのです。

自分で継続して続けているものがないと、「毎日継続だ!」と言っても「では、柴山さんは何を続けているのですか?」と聞かれたとき言葉に詰まってしまいます。
そうすると、「継続」という言葉が空しくなってしまいます。

私は「トイレ掃除」「動画」「メルマガ」の3つを継続してやっているので、「続けなさい」ということに関しては結構踏み込んでものが言えるのです。

続けていることを1つでも持っていると「続けなさい」「続けたほうがいいよ」というアドバイスが堂々とできるというか、眼が強くなるのです。

何度も言いますが、去年の11月と比べると明らかに業績が上がっています。
トイレ掃除の効用は何かというと、「自分が続けている」という「腰が据わった感覚」です。
これだけ続けているものがあると、「自分には忍耐がある」という自信が持てるのです。

腹筋や腕立て伏せは苦痛を伴うから続かないのですが、トイレ掃除は「発見」があるのです。
そして、世の中のためにもなっています。

「この綺麗なトイレを家族が使うのだな」と思うと、気分がよくなります。
これで「貸しを作った」という気分になれます。

本人たちはそうは思っていないのでしょうが、それでもいいのです。
相手が何も思っていなくても、自分だけがそう思っていればいいのですから。

でも、偉そうにしないことです。
「貸しを作っている気分だけれど、謙虚にいく」というバランスを保つことが、精神衛生上にはとてもいいのです。

3か月続けたあたりから習慣になってしまって、やらないと気持ち悪くなるのです。
日本人みんながトイレ掃除を始めたら、日本のGDPはあがるかもしれません。

それはともかく、トイレ掃除をやることによって自分の行動に「継続性」が伴うようになります。

ほとんどの人が成功できない理由は、1つ。
それは、継続性がないからです。
どんなことでも、続ければ成功します。

私の感覚では、トイレ掃除が一番続きやすいです。
なぜかというと、毎日、汚れている場所が違うからです。
トイレ掃除をしていると、いろいろな気づきがあります。

今回はトイレ掃除によって得られたものを4つ紹介しましたが、本当はもっとたくさんあります。

信頼感以外にも、仕草や表情や話の一つ一つに「俺はトイレ掃除を続けているぞ」という自信めいたものが出てくるので、説得力が違うのではないかと思うのです。

トイレを一つ一つ細かく見ていると、毎日トイレの“顔”が違うのです。
そのため、細かいところに目を配るというクセがつきます。

その感覚は日本人の本来の特徴だと思いますが、それがトイレ掃除によって身に付いて、仕事や家庭でも細かいところに目が行くようになります。
そして、世間に貸しを作っているという感覚が精神衛生上に良いのです。

このように、トイレ掃除をして、いくつものことを得ることができました。
1つ目は、「我慢強く続けられる人なのだな」という判断基準になるということ。
2つ目は、世間に対して貸し(小さな信頼)を作っているような気になれること。

3つ目は、「続いているぞ」という自信が持てること。
そして4つ目は、小さな変化に目を配るという、細やかさが養われることです。
これだけでも、いろいろなところであなたにとって恩恵があるのではないでしょうか。

トイレ掃除を8か月続けてみて本当によかったと思います。
できれば、これから10年続けたいと思っています。

10年後、私は60歳近くになっていますが、歳を重ねるごとに、まさにトイレ掃除に“磨き”がかかります。

オチになったかどうかはわかりませんが、トイレ掃除を継続していきたいと思います。
最初は汚いと思いますが、ぜひトイレ掃除をやってみてください。

毎日トイレ掃除をやっていると綺麗な状態が当たり前になるので、ちょっとした汚れが気になってくるのです。

これは会社でも同じで、財務体質が良い状態からちょっと悪くなるとすぐに気づくことができますが、最初から悪いとダメです。

最初に綺麗にしておけば後は楽ですから、ぜひ“磨き”をかけてみてください。
今回もご視聴いただきまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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