「天地人」三才 

前を向いて歩こう、今回は「『天地人』三才」という話をしていみたいと思います。
「天地人」というのは、過去にテレビドラマなどでも使われていますし、メッセージとして伝えられることで、時々目にする言葉です。

これは易経にも出ている言葉ですが、「天の時」「地の利」「人の和」と言います。
この3つが上手に組み合わさると、相乗効果を発揮して大きな物事が成就するという意味でもあります。

孟子の言葉にも「天の時は地の利に如かず 地の利は人の和に如かず」というものがあります。

結局一番大事なのは、人間社会において最後には「人の和」つまり、我々人間によるその時その場所にあった適切な動作や手順を踏んでやるべきことをやっておけば、自然の摂理としてあなたの望む結果や、自分たちが「こうなりたい」と思う状況に持っていくことができる、これが天地人三才のひとつのポイントです。

もう少し具体的に見ていくと「天」は「時」で、Timeです。
「地」は「場所」Placeを表します。

よく「TPO」と言いますが、これは「Time」「Place」「Occasion」のことです。
「Occasion」は「状況」のことで、あえていうならば、これは「Time」と「Place」の組み合わせでもあるのです。

その時と場所に合わせて、人の力を上手に加えるのです。
つまり、春ならば春にやるべきことがあり、冬ならば冬にやるべき人の手の加え方があります。

その時やその場所にあった適切な処置を施す、最後のパーツが「人の手」なのです。
「天の時」「地の利」をしっかりと見定めて、その状況に合った対処をとるのですが、これが「ノウハウ」であり「知恵」なのです。

実際の例で申し上げると、私は公認会計士・税理士ですから、経理や税務に関しての仕事を行っていますが、そのなかには「決算」という業務があります。

たとえば、3月31日が1年の締め日であるならば、3月31日までの業績(損益計算書)と3月31日時点での財産の一覧表(貸借対照表)などの決算書類を作ります。

2か月以内に申告するので、5月31日までには一通りの決算業務を終えて、税務署などに確定申告書類を提出します。

その場合、3月31日からの2か月は忙しくなるわけですが、スムーズに決算業務を終わらせて、トラブルもなくきちんと数字をまとめることができる会社もあります。

一方で、決算になると毎回毎回バタバタして、間違った申告や修正の連続になってしまうなど、あたふたしてしまう経理レベルの低い会社もあります。
この2つの違いは何か?

「時」と「場所」でいうと、場所は会社の経理部署で、時は決算業務なので、決算業務という意味では間違えていないのですが、そこでミスをするとしたら何かしら問題があります。

そこで「時」を少しずらすのです。
「天の時」「地の利」を少しずらして考えます。

たとえば、4月になって決算業務であたふたするということは、売上代金や仕入代金の請求書というのは月末に締めて翌月に来るので、3月の取引についての請求書は4月に来ることになります。

その時に何百社とある各得意先や仕入先に対して、4月に何十件も来るわけです。
それを、何の準備もなく、ただ来た順番にダラダラとやっていると、当然遅くなる会社もあります。

請求間違いもありますし、あとでおかしくなってしまうのです。
それではどうすればよいのかというと、「天の時」を少しずらして、3月や2月の段階で仕入や売上の記録について処理の流れを作っておくのです。

そして3月の中旬になったら、毎年トラブルが起きているような取引先をピックアップして、事前に打ち合わせておくのです。

「4月の上旬は経理処理が煩雑になって迷惑をかけるかもしれないので、できましたら早めに締めていただいて、問題になりそうな出荷に関しては事前に打ち合わせましょう」というように、少し前に段取っておけばよいのです。

「段取り」というのも「天の時」です。
4月になってから慌てて事後処理に追われて、常に対応が遅れてしまうぐらいならば、2月3月の段階で事前に段取りをするのです。

これは決算に限りません。
たとえば3月決算の会社の場合、3月末になると営業担当の方はノルマの締めがあります。

3月末までに売上の目標を達成しないと上司から怒られたりするわけですが、3月になってあたふたして得意先を回って「すいません、今月はノルマがきついので、ちょっと協力してください」というのではセールスマンとしてはちょっと失格です。

ではどうするかというと、すでに3か月前から毎月の実績を確認しておきながら、「このペースで3月までいくと売上がきつくなる」と思ったら、1月の段階で大得意先を回って、情報提供など、まずはギブアンドテイクの「ギブ」をしまくるのです。

商売のネタになるようなことをいろいろ言って、3月の注文に繋げる「刈り取り」をするための種蒔きをします。

これが「天の時」なのです。
3月になってあたふたするからダメなのです。

私は大学時代にやっていた営業の仕事で、ノルマを達成しなかったことはほぼありません。
だから、営業は得意です。

なぜかというと、ギリギリになってあたふたする前、みんなが考える2歩手前で準備して、いざというタイミングに合わせて段取っていたので、私は営業成績で人に遅れをとったことはほとんどありません。

私はよく「柴山さんは会計士というよりも、営業マンだよね」と言われますが、そうかもしれません。

実は、私にとっては、マーケティングや営業のほうが面白いと感じています。
それは、事前の段取りが結果に繋がるからです。

しかし、これは私が常日頃会計事務所で行っている決算も同じです。
よく「節税対策」などと言いますが、税金を余計に払うのは、あたふたするからなのです。

余計な税金を払わないためには、3月末に税金の金額の予想をたてればいいのです。
私の場合は1年前から払っています。

最初の3か月ぐらいの業績を見て、来年の税額の予想を立てて「しまった、こんなに増えるのか」と思ったら、そこから半年かければゆっくり対応できます。

つまり、事前に手を打つのです。
これは「天地人三才」の「天」の部分です。

そのタイミングに合わせて、前の段階から手を打っておくのです。
私の考える「天地人三才」というのはそういうことなのです。

「この場所で、将来のこのタイミングで、こういったことが起こるだろう」という予測をして、あらかじめ準備をしておけば、いざというときに適切な手を加えることができます。

もっと言うならば、2か月3か月前にやるべきことも「天地人三才」です。
いざというイベントの1か月前にやるべきことも、そのときの「天地人」なのです。

このように、少し前倒しをして準備することを怠らないという意味の「天地人三才」を使ってみてください。
いざその時になってから「天地人三才」といっても遅いです。

私の考える「天地人三才」というのは、事前の準備の段階で「天の時」「地の利」「人の和」というものを発揮しておくことです。
人生、常に先手を打ちましょう。

こういった、先手を打った天地人の使い方を参考になさってください。
これをやっておけば、ほとんどの人生の局面においてあたふたする必要はなくなります。

完全になくなるとは言いませんが、これで私はずいぶん救われています。
人よりも前に準備することに勝る対処法はありません。
「天地人三才」を少し前倒しでやってみてはどうでしょうか。

少しでもあなたのスキルアップに役立てば幸いです。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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