淀川鉄工所が特損で約66億円

淀川鉄工所は、19日に、平成28年3月期第2四半期会計期間(平成27年7月~9月末決算)において、連結上の減損損失および個別上の関係会社株式評価損を計上する見通しである旨、発表しました。

まず、減損損失については、中国の連結子会社である、淀川盛餘(合肥)高科技鋼板有限公司(以下、YSS社という。)において、昨今の中国鉄鋼市場における急激な環境の悪化があり、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づく減損測定を行った結果、YSS社の保有する機械装置等につきまして約59億円の減損処理を行う見通しとなったそうです。

また、連結子会社のヨドコウ興発株式会社が保有するスポーツ施設における減損額約6億円、およびYSS社に係るのれんの減損を含め、併せて約66億円の減損損失を計上する見通しとなったもようです。

減損損失は、その会社が保有する設備やのれんなどの資産が、将来の収益性の低下予測などにより評価を下げざるを得ない状態になったことを原因として、固定資産の期末評価を臨時に切り下げる会計処理です。

臨時・異常な状況における損失の発生なので、損益計算書の特別損失の区分に表示されます。

つぎに、親会社の個別決算において、関係会社株式評価損を計上するという話です。

YSSの減損損失により、同社の純資産額が著しく減少することになるため、親会社である淀川鉄工所が保有するYSSむけの出資金について56億円の関係会社株式評価損を計上する予定のようです。

なお、この個別決算で減額したYSSむけの出資金は、連結決算手続において相殺されるため、連結上は計上されないことになります。

どういうことかというと、

(1)親会社の個別決算における子会社株式の評価減
(2)子会社を連結した時に子会社株式と子会社の純資産を相殺する

という手続を踏むことにより、子会社株式の評価損も消えます。

(事例1)
P社は、現金1000万円で子会社S社を設立した。

P社の個別仕訳
(借方)子会社株式1000万円 /(貸方)現金 1000万円

S社の個別仕訳
(借方)現金 1000万円 /(貸方)資本金1000万円

(事例2)
一年後、S社は業績が悪く、売上300万円に対して、総費用850万円だったため、550万円の損失を出した。

S社の個別仕訳
(借方)現金 300万円 /(貸方)売上(損益)300万円
(借方)総費用(損益)850万円 /(貸方)現金 850万円

以上より、S社の一年後のバランスシートは次のようになります。

*****バランスシート
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
現金450万円|資本金1000万円
*******|利益剰余金△550万円

このように、資本が550万円ほど目減りして、1000-550=450万円に著しく減少しました。

これを受けて、P社が保有している子会社株式1000万円を評価減します。

(事例3)
S社の純資産が450万円になったことを受けて、P社の子会社株式の評価額を1000万円から450万円に引き下げる(550万円の評価損を計上する)。

P社の個別仕訳
(借方)子会社株式評価損550万円 /(貸方)子会社株式550万円

以上を踏まえ、いったんP社のバランスシートとS社のバランスシートを合算しますが、次のようなかたちになります。

P社の資本金残高を5000万円としましょう。

*****合算バランスシート
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
現金(省略)**|資本金6000万円(5000+1000)
子会社株式450|利益剰余金△550万円

ここで、借方の子会社株式450万円、貸方の利益剰余金△550万円、貸方の資本金1000万円を連結上、消去します(実体がないから)。

※連結仕訳

(借方)資本金(S)1000万円 /(貸方)子会社株式450万円
利益剰余金550万円
(子会社株式評価損)

このようになります。

結果として、連結バランスシートは次のようになります。

*****連結バランスシート
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
現金(省略)**|資本金5000万円(5000+0)
子会社株式**0|利益剰余金*0万円

以上、子会社株式評価損(関係会社株式評価損)は、一般に、連結上は消去される、ということを知っておいてください。

(日経15*10*20*15)

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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