三井金属、4~9月の最終利益が76%減少

三井金属は、10月28日に、2015年4月~9月の第2四半期業績を発表し、連結当期純利益が前年同期比76%減少して26億円になったようです。

(業績予想の修正に関するお知らせ)10月28日
https://www.mitsui-kinzoku.co.jp/wp-content/uploads/topics_151028.pdf

それによると、次のとおり、第2四半期業績について、前回予想を下方修正しています。

(前回発表予想)
売上高234,000百万円
営業利益10,000百万円
経常利益12,000百万円
四半期利益8,000百万円

(今回発表予想)
売上高231,100百万円(△2,900百万円)
営業利益5,500百万円(△4,500百万円)
経常利益6,100百万円(△5,900百万円)
四半期利益2,600百万円(△5,400百万円)

こうしてみると、利益は半分以下に下方修正されていることがわかります。

では、発表日前後の株価(終値)を見てみましょう。

10月6日:227円
  :
10月13日:256円
  :
10月23日:260円
10月26日:262円
10月27日:258円
10月28日:254円
10月29日:233円
10月30日:234円
11月2日:231円
11月3日:231円

10月6日に227円でした。

10月13日には256円に上昇、10月26日に262円をつけましたが、その後、28日の発表直後の29日には、233円と前日比で21円(約8.27%)も減少しています。

業績の下方修正が株価に影響したと見るのが自然ですね。

さて、その減益要因ですが、新聞報道にもあるとおり、液晶パネルの材料に使うレアメタルや亜鉛などの金属価格が下落し、在庫の評価損が見通しよりも大きくなることが背景にあるようです。

また、マレーシアリンギット安が進んだことにより、為替差損が発生したことも原因とみられています。

さて、今回の減益要因となった在庫の評価損と為替差損、ダブルパンチという感じですが、それぞれ、損益計算書のどこに表示されるでしょうか?

    損益計算書
ーーーーーーーーーーーーーー
1売上高       ×××
2売上原価     △×××←在庫評価損
ーーーーーーーーーーーーーー
売上総利益      ×××
3販売費及び一般管理費△×××
ーーーーーーーーーーーーーー
営業利益       ×××
4営業外収益     ×××
5営業外費用    △×××←為替差損
ーーーーーーーーーーーーーー 
経常利益       ×××
6特別利益      ×××
7特別損失     △×××
ーーーーーーーーーーーーーー
税引き前当期純利益  ×××
8法人税等     △×××
ーーーーーーーーーーーーーー 
当期純利益      ×××
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在庫の評価損(商品評価損、材料評価損など)は、商品の売上原価に加算される項目となります。

いっぽう、為替相場の変動は本業以外の要因なので、営業外項目です。

そこで、為替相場の変動による損失は「為替差損」として、営業外費用に計上されます。

それぞれの損益計算書(P/L)における表示区分をこの機会に覚えておきましょう。

(日経15*10*29*18)

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