退職金、総務、経理

今回の「簿記ャブラリ第1章:今更聞けない基本用語」では、簿記や経理、会計関連のビジネス用語について見ていきたいと思います。
具体的には「退職金」「総務」「経理」という用語について説明します。

まず「退職金」についてです。
退職金は、簿記2級あたりから登場し、簿記1級ではよく出題される用語です。
企業で長期間働いた役員や従業員に対して、退職後に支払われる現金などを指します。
これは、長期間の勤務に対する対価であり、そのため金額が大きくなることが多いです。

企業としては、将来支払うことが予測される退職金を毎年積み立てておくことが望ましいとされています。
このため、簿記上では、将来支払う予定の退職金を「退職給付引当金」という負債として計上します。
なお、役員に対して支払う退職金は厳密には「退職慰労金」と呼ばれることが多いですが、一般的には「退職金」という言葉が使われることが多いです。

簿記の問題に登場するのは、従業員に対する退職金で、これに対しては「退職給付引当金」が設定されることを覚えておいてください。

次に「総務」という言葉について見ていきます。
「総務」という言葉は、特に新社会人の方にとっては少し漠然としたイメージがあるかもしれませんが、企業内で非常に重要な役割を果たしています。
総務部門は、企業における管理部門で、人事、経理、広報などの専門部署がない場合に、その業務をまとめて担当する部署として存在します。

総務の役割は企業によって異なり、大企業では株主総会の準備や社長秘書業務など、さまざまな機能が含まれることがあります。中小企業では、管理部門のほとんどを総務が担当している場合もあります。
つまり、総務部門は企業によってその業務内容が異なるため、必ずしも業務範囲が明確に定義されているわけではありません。
一般的には、営業部門や製造部門など、分かりやすい専門部署以外の管理業務全般を担当する部署として理解してください。

最後に「経理」についてです。
経理部門は、企業の管理部門の一部で、簿記や会計のルールに基づいて財務諸表や帳簿を作成する部署です。
財務諸表とは、会社の1年間の収益や損益をまとめた「決算書」のことです。
日常的には、仕訳(会計データの集計)、現金預金の管理、領収書や請求書の管理、売掛金・買掛金の管理などを行います。

大企業では、債権管理部門が別に存在することもありますが、中小企業では経理部門がそれを担当することが多いです。
また、経理は会社の財務に関する重要なデータを扱う部署で、決算時には財務諸表を作成し、株主や銀行などの利害関係者に報告を行います。
経理部門は、数字や会計帳簿、決算書などの管理を担当しているということを覚えておきましょう。

以上が、今回の「退職金」「総務」「経理」についての説明でした。
これらの用語は簿記や会計の学習においてもよく出てくる重要な言葉ですので、しっかり覚えておきましょう。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
商品に関するご質問・ご相談はこちら