直接費、形態別分類(2級工業簿記)

今回の簿記ャブラリ第3章では、2級の工業簿記における「直接費」と「形態別分類」について説明します。
これらは工業簿記の基本的な用語であり、「直接費」はビジネスにおいても非常に重要な概念です。
また、「形態別分類」は2級や1級の理論対策としても役立つ用語ですので、しっかりと理解しておきましょう。

まず、「直接費」について説明します。
2級の試験では費用に関する重要な用語として「直接費」が挙げられ、重要度は星3つです。
直接費とは、各製品に直接関わり、その費用を明確に把握できるものを指します。
直接費には「直接材料費」「直接労務費」「直接経費」の3つの要素が含まれます。
例えば、直接経費の典型例としては外注加工賃や外注加工費が挙げられます。

次に、関連語句についてですが、直接費に関連する用語として「直接材料費」「直接労務費」「直接経費」、そして「賦課」(古くは「直下」とも呼ばれます)があります。

解説として、例えば「机」を製造する作業員(直接工)が、5脚の机を作るために2時間かかるとします。
作業員の賃金が1時間2000円だとすると、2時間で5脚の机にかかる労務費は4000円です。
これを5脚で割ると、1脚あたりの労務費は800円となります。
このようにして、製品1単位あたりの労務費を算出することができます。
これが「直接労務費」であり、単位ごとに直接計算される費用です。

また、同じ作業員の賃金でも、作業を行わずに待機している時間や清掃、定期点検などは「間接労務費」となります。
これらの時間は特定の製品に直接関連しないため、「間接費」として扱われます。
このように、特定の製品に関わる直接的な費用と、関わらない間接的な費用を区別することが重要です。

次に、「形態別分類」について説明します。
形態別分類の重要度は星2つで、直接費や間接費ほど頻繁には出題されませんが、知っておくと便利な用語です。
工業簿記の学習において、費用に関する分類方法として「形態別分類」は重要な位置を占めます。

「形態別分類」とは、原価がどのような形態で発生するかに注目した分類方法です。
これは工業簿記2級の初学者向けの重要な概念です。
この分類方法に関連する語句は「材料費」「労務費」「経費」であり、これらが形態別分類の基本的な要素となります。

材料費は「材料」という形態で消費される費用、労務費は従業員の労働に関する費用、経費はそれ以外の費用、例えば減価償却費や電気代、ガス代などが含まれます。
このように、費用をどの形態で消費するかに注目して分類することが、「形態別分類」の基本です。

工場の製造過程で発生する原価は、さまざまな観点から分類されます。
製品との関連による分類では「直接費」と「間接費」に分けられ、形態別分類では「材料費」「労務費」「経費」に分けられます。
例えば、材料費が「材料」という形態で消費される場合、直接材料費と間接材料費があります。
同様に、労務費が「労働」という形態で消費される場合には、直接労務費と間接労務費に分けられます。
また、経費についても「直接経費」と「間接経費」があります。
直接経費の例としては外注加工賃があり、間接経費には電気代やガス代などが含まれます。

間接費は、直接把握できない費用のため、時間数などを基に便宜的に配分して計算されます。
このように、間接費をどのように扱うかを理解することは重要です。
特に「製造間接費」については、初めて学ぶ際には少し曖昧に感じるかもしれませんが、実際に計算に取り組んでいくうちに次第に理解が深まります。

さらに、操業度との関連で発生する変動費と固定費についても触れておきます。
操業度に応じて変動する費用や、操業度に関係なく一定額が発生する費用についても理解しておくと、工業簿記の学習がさらに深まります。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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