正味現在価値法による投資案の評価

正味現在価値法は、投資後の数年間におけるキャッシュ・フローを現在価値になおし、それらを合計してキャッシュ・フローの大きい方を有利な投資案として選択する意思決定の方法です。

前に学習した回収期間法と投下資本利益率法との決定的な違いは、時間価値を考慮している点です。

このことを、事例で確認してみましょう。

C社は、現有設備の機械装置をあと3年使用し続けるか、それとも耐用年数3年の新設備に切り替えるべきかで悩んでいます。

そこで、原価計算担当者に、現有設備からもたらされるキャッシュ・フローと新設備のキャッシュ・フローを計算させました。その結果が次のとおりです。

正味現在価値法による投資案の評価

正味現在価値法による投資案の評価2

以上をもとにして、現有設備案と新設備導入案を計算したのが次の図です。

結論を確認すると、現有設備案の正味現在価値は298.223万円、新設備導入案の正味現在価値は329.16万円ですから、差引で30.937万円だけ新設備導入案のほうがキャッシュ・フローが大きいので、新設備の導入を行った方が有利である、との判断ができるわけです。

正味現在価値法による投資案の評価3

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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