約束手形の振り出しと小切手の振り出しを比較してみよう!

今回は「頑張ろう日商簿記3級合格」です。
簿記の入門知識で最初に初心者の方が悩むのが小切手の振り出しとともに約束手形の振り出しです。

昔はこれに加えて為替手形の振り出しがありましたが、今は為替手形がないので少し楽になりました。

しかし、手形の振り出しというのは初めて勉強するときにはピンと来ない部分があります。
小切手と約束手形の違いというのは、期限がないか長いかの違いで、期限がゼロだと小切手だと思えばいいです。

小切手と手形はワンセットで比較して覚えてしまうと良いと思います。
事例で見ていきます。

ケース1は商品100万円を仕入れて約束手形を振り出したケースで、ケース2は小切手を振り出して支払ったケースで、この2つを比較してみます。

仕訳で見るとわかりやすいのですが、例えば3月1日に商品を100万円仕入れた場合、借方は仕入100万円になります。

貸方ですが、約束手形を振り出すと将来の支払い義務が発生するので、手形代金を支払う義務という意味で支払手形という勘定科目が出てきます。

これは支払いを待ってもらえるという意味なので、負債になります。
この場合は(借方)仕入100万 (貸方)支払手形100万となります。

そして6月30日に支払う(期日)とすると、6月30日に手形交換所に行って当座預金が落ちます。

そのときは(借方)支払手形100万 (貸方)当座預金100万となります。
支払手形は負債なので最初は貸方に発生しますが、消えるときは借方になります。

約束手形というのは手形代金の支払いを待ってもらうための証書です。
手形代金を支払う義務がありますが、この場合は3か月待ってもらえるので、払うほうの資金繰りが楽になるのが約束手形です。

一方、小切手というのは期日ゼロの約束手形だと思ってもいいです。
要するに即時払いなさいということです。

今日や明日には当座預金が落ちます。
従って、小切手を振り出した瞬間にすぐに窓口でお金に変わるというイメージですので、(借方)仕入100万 (貸方)当座預金100万となります。

小切手はすぐに払うもので、約束手形は待ってもらうものです。
つまり、約束手形は将来の支払い義務が発生する証書で、小切手はすぐに払うという証書です。

結局どちらも最後には当座預金が減りますが、減るタイミングが遅いのが約束手形の振り出しで、小切手はすぐに支払うものだと思ってください。
約束手形と小切手は兄弟だと思ってください。

この比較を何度も確認していただくとスムーズに仕訳ができるようになると思います。
簿記の問題を解くときに瞬時に仕訳が思い浮かぶかどうかというトレーニングがすごく大事なので、今回お話ししたことを参考にして仕訳の知識を増やしていきましょう。

私はいつもあなたの日商簿記検定3級合格を心から応援しています。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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