経営不振の組織に見られる5つの赤信号!

今回の「前を向いて歩こう」は少し怖い話なのですが、私のこれまでの様々な会計士やコンサルタントやマネジメントの現場を見ていた経験で申し上げる5つの組織の危ないサインです。

これは自分達は気づかないので、第三者が言ってあげるのが良いです。
こういうときのためにコンサルティングが必要です。

本当は会計事務所はこういう所を指摘してあげるような仕事ができれば、会社も反映するし顧問料も下がりません。
これは色々な方に見て頂きたいです。

会計事務所の先生にも、こういった所を意識して指摘してあげると会社の町医者として経営の診断もできるようになります。

これはぜひ意識してほしいですし、会社の中にいる人は自分の会社がこうなっていないか誰かに意見を聞いたり自分でも第三者的に見てほしいです。

経営不振になる会社というのは5つの特徴を持っています。
1.環境変化に気づかない
2.危機感の欠如

3.不振の理由を景気や他人のせいにする
4.根本的な解決策を先延ばし
5.お客・受注の継続的な減少

中心は3番ですが、まずは1番目です。
環境の変化というのは必ずあります。

例えば、1年前はこの営業マンの配置や商品構成で良かったけれども、1年経つとライバルも入ってきますしお客さんのニーズも変わります。

経営情勢も変わるし金利も変わります。
組織の環境の変化は徐々に受注の減少として現れます。

それを小さいうちに気づけるかどうかという感度が大事です。
そのためには現場の情報を吸い上げるというマネジメントが必要になりますし、コミュニケーションやコーチングマネジメントといったものが全て必要になります。

現場の環境の変化に気づくのが遅すぎるのが経営不振の第一のサインです。
2番目ですが、危機感がないのです。
今まで上手くいっている会社は特にそうです。

「なんとかなろうだろう」と思ったり「給料をもらっている立場だから、会社は潰れなければ良いや」と思っているけれど、潰れる可能性はあります。

特にこれからは消費税がアップしますし、オリンピック後に不況が来る可能性もあります。
人任せで、自分でなんとかしようとしないのです。

「そのうちなんとかなるだろう」という形で自分は無理をしたくない危機感の欠如がみられます。

「自分がなんとかしなければ」という気持ちになれないのです。
1番と2番の2つは似ているのです。
危機感がないから変化に気づかない、あるいは気づこうとしないのです。

では、なぜそうなるかというと3番が中核になります。
ここが全ての元凶なのです。

ここにコーチングがあるのです。
不振の理由を景気や他人のせいにするのです。

他責のメンタルが全ての元凶です。
他責のメンタルがあるから危機感もないし、他責のメンタルがあるから環境の変化に気づこうとしないのです。

情報収集さえしません。
つまり、「悪いのは景気だ」「政権が悪い」と言っているのです。

そんなことを言ってもしようがないのに「景気のせいだ」「リーマンショックがあった」「地震があった」「消費税が上がった」などと言います。

人のせいにしていれば楽なのだけれど、そんなことをしても何も変わりません。
他人のせいにするから危機感もないし、環境の変化にも気づきません。

では、その結果どうなるかというと、会社は衰退に向かいます。
これで会社が衰退しなかったら奇跡です。
いつまでも他人のせいにしているので動かないのです。

そこで4番目ですが、その場しのぎの対策ではなくて本当に根本的な対策を先延ばしします。

面倒で大変だからです。
出血を伴うこともあるし当然大変だし、誰かが傷つくかもしれません。
しかし、やらなければいけないのです。

抜本的な解決策を先延ばしにして、当面の給与カットといった訳の分からないことをしてしまうのです。

ちなみにリストラは抜本的な解決でも何でもありません。
これは業務プロセスを見直すということです。

抜本的な解決策を取ろうとしないのは、これも他人のせいにしているからです。
そして最後ですが、お客さんと受注の継続的な減少が起こります。
こうなると末期症状です。

いつか良くなると思って他人のせいにして根本的な対策を取らない会社というのはだんだん沈んでいきます。

基本は3番なのです。
今会社が苦しい理由を景気のせいや他人のせいにしないで、自分のせいにしなければいけません。

自分が動かないからだと思わなければまずいのです。
結局、晴れの日もあれば雨の日もあります。

晴れの日には晴れの日なりの対策、雨の日は雨の日なりの対策、台風のときには台風の対策をする必要があるのです。

いつまでも台風がいるわけではありませんし、いずれ変わります。
その良くなるときに備えて今のうちに対策を取らないと、当然手遅れになります。

環境変化に気づかず、危機感が欠如して、他人任せにして生きているという根本的なメンタルが間違いなのです。

その結果、根本的な解決策を先延ばしにするので当然物事は変わりません。
そして、お客さんは離れて受注も減っていきます。

しかも継続的に減っていって売上が上がりません。
そうすると、目先の訳の分からないセールスをしたり、よく分からないコンサルティングに頼ったりします。

コンサルティングも色々あって、抜本的な解決策を言ってくれるコンサルならば良いですが、目先の「インターネットがどう」「何かやったらどう?」というよく分からないセールスに食いついてしまうのは全然抜本的な解決策ではありません。

それで結局下がっていきます。
何が一番大事なのかということを、きちんと環境の変化を察知して、危機感を持って取り組むことをしないと経営改善はできません。

これから間違いなく経営環境は厳しくなっていきます。
その状況で他人依存のメンタルを従業員が皆持っていると、その会社は遠くない未来に大変な目に遭います。

大事なことは「自分が今やる」という精神で、もう一度環境の変化をきちんと見据えて、危機感を持って、根本的な解決策を出して、そしてそれを実行するということです。

それによって経営不振から脱却できます。
これからは多くの会社が大変なことになると思います。

しかし、今はまだ悪くなっていないので、今のうちに対策をしておかなければいけません。
好事魔多しといいますが、良いときにこそ衰退の芽が育っているわけです。

ですから、今のうちに危機感を持って、これからの環境の変化に対応できなくなるというリスクがないかどうかを、他人依存ではなくて自律した心を持って取り組む必要があると思います。

これは経営者の方だけではなくて末端の現場担当者も含めて、会社の人全てが一緒に考えるべき課題です。

これから経営環境が厳しくなるのは見えていますが、皆で力を合わせて厳しい状況でも成長している会社はあります。

みなさんはどちら側に行きたいですか?
厳しい環境でも成長する組織にいたいです。

ならば、他人のせいにしない、景気のせいにしない。
3番目にもあった通り、他人のせいにはせずに自分から何とかしましょう。

自分で責任を持って行動する人が増えれば、日本の景気はまだまだ良くなっていくと思います。
ぜひ頑張っていきましょう。

私はいつもあなたの成功・スキルアップを心から応援しております。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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