あなたの顧客は誰ですか?
今回の「前を向いて歩こう」はお客様について考えてみたいと思います。
営利団体である企業などでいうならば、活動の目的はお客様づくりです。
「顧客の創造」というふうにドラッガーの本では言っています。
結局、ビジネスの目的というのはお客様をつくることです。
ランチェスター経営でいうならば、「お客様づくり」です。
要するに、満足させるべき相手がいるからこそ事業が成り立つのです。
お金を頂くのもお客様ですから、人を相手にしています。
自分にとって期待に応えるべき相手は誰なのか、ビジネスの領域に留まらず、自分の人生のあらゆる場面で「顧客とは何か」ということを考えてみることに意味があると思うのです。
人は一生1人で生きていくわけにはいきません。
必ず他人との関わりの中で社会的な存在として生きていきます。
誰かの関わりとして生きていく以上、周りの人を不幸にしていたら当然自分も幸せにはなれません。
ということは、お互いに幸せになれるように(Win-Win)相手の期待に応えてあげるような行動を我々は取る必要があります。
これが「思いやり」ということです。
「7つの習慣」ではこれを「勇気」と言っていますが、時には自分の要求を相手に伝えるという勇気も必要です。
自分の主張も言わないと奴隷のようになってしまいますので、1人の人間として要求すべきことはきちんとします。
そして、相手の要求に応えてあげるのです。
お互いのバランスが大事です。
「思いやりと自分の主張する勇気」という話も「7つの習慣」の中に出てきますが、相手期待していることに応えてあげることは非常に人間関係の上で大事になります。
自分のできることでその期待に応えてあげることによって相手との信頼関係が高まります。
これを企業という枠で考えてみると、お客様づくりということになります。
会社にお金を払って頂けるお客様をいかに創造するかです。
「顧客の創造」これがドラッガーが言っていることです。
では、相手にどう満足してもらうかということに集中した場合、はじめに自分がどんな良いものを持っているかということをアピールするのではなくて、まずは自分が関わっている相手・期待に応えるべき相手が誰なのか、誰に対してビジネスをするのか、誰に対して自分の強みを発揮するのかが大切です。
自分の弱みを出しても仕方ありません。
強いところを相手に与えて、相手に満足をしてもらうということがポイントです。
自分の得意分野で喜んでもらえる相手は誰なのかということをまずは考えます。
それには、「自分」というものを知らないと「お客様が誰か」ということは分かりませんし、努力のしようがありません。
例えば簿記検定の勉強をする場合、簿記検定のお客様は誰でしょうか?
「お客様なんていないではないか」と思われるかもしれませんが、それはビジネスに関しての話です。
一般社会で考えた場合、満足すべき相手を顧客と考えたら、70点以上の合格点をくれるのは誰でしょうか?
採点者です。
では、採点者にその判断基準を与えるのは誰でしょうか?
出題者です。
ということは、出題者と採点者が受験生であるあなたのお客様なのです。
このように、全ての行動には「お客様」がいるはずなのです。
お金をくれるかどうかという話よりさらに一歩高いレベルの話です。
お金をくれる方というのはビジネス上の顧客ですが、人生の顧客と考えたら、自分が乗り越えるべき課題ごとに必ずそれを判定する人がいるのです。
その判定をする人がお客様です。
であるならば、出題者や採点者、特に出題者が作成した問題文の意図に応えてあげることがカスタマーズサティスファクション、出題者という顧客への満足の提供です。
ですので、簿記1級の場合は足切りがあるものの、100点満点のうち70点以上を取ることによって簿記検定の合格が可能になります。
7割以上をいかに得点するかということに向けて受験勉強という授業(プロジェクト)が始まるのです。
というふうに、「自分が満足させるべき相手が誰か」ということを顧客と定義するならば、日常生活のあらゆるところに顧客はいるのです。
家庭に戻れば子どもという顧客がいます。
夫婦であれば奥さん・旦那さんという顧客がいます。
隣近所であれば隣のお父さん・お母さん・子どもなど、色々なお客様がいます。
お客様というのはお金をもらうという意味ではなくて、その人の立場に応じた期待に自分ができることで応えてあげるということです。
できないことをしようとするのは顧客満足ではありません。
無理をしてはいけません。
自分のできることと相手の要求を照らし合わせて、自分が努力して到達できるところでスキルアップをすれば良いのです。
簿記検定であれば、簿記の知識がないけれども簿記1級に受かりたい・簿記2級に受かりたいと思ったら、簿記1級であれば簿記1級なりの水準、簿記2級であれば簿記2級なりの水準に合わせた出題者の顧客満足をさせるような勉強をすれば良いのです。
「自分が期待を叶えるべき相手は誰か」ということを顧客と考えるならば、顧客のことをよく知って、自分との力関係をよく知って努力すれば、そのギャップが埋まります。
自分の人生にとってのそれぞれの顧客は誰か考えてみるのも1つの手だと思います。
私はいつもあなたの成功・スキルアップを心から応援しております。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。