純資産の取引は柴山式総勘定元帳で理解しよう

がんばろう日商簿記2級合格、今回は「純資産の取引は柴山式総勘定元帳で理解しよう」というテーマでお話をしたいと思います。

日商簿記検定2級は商業簿記と工業簿記2つの科目があり、工業簿記は工業簿記独特の特徴と難しさがあります。

工業簿記をマスターするためには、工業簿記に合ったマスター法があります。
そして、商業簿記は商業簿記で科目の特徴があります。

ただし、商業簿記の場合は簿記3級でも勉強していますから、簿記3級の流れで勉強ができるという特徴があります。

しかし、簿記2級の商業簿記は簿記3級に比べて範囲がより広くなります。
工業簿記に比べて商業簿記のほうは若干範囲が広い、すなわち知識量が多くなるというのが特徴です。

工業簿記は「ストーリー性」が大事ですが、商業簿記は個別論点の寄せ集めなので、部分点は取りやすいのですが、やるべき内容が工業簿記に比べて広くて多いのです。
この部分で、情報を収集する能力や整理する能力が求められます。

そして、日商簿記検定2級のひとつのポイントは、簿記3級よりも少し応用的で抽象的なテーマが多くなることです。

あまり現場では見ないような、頭の中だけで帳簿を操作するような、抽象的なテーマが多くなります。

ここで取り上げたいのが、日商簿記検定2級の商業簿記を指導していて、よく質問があったり、苦手になってしまう大きなきっかけになってしまいがちな、「純資産」すなわち資本の取引についてお話したいと思います。

簿記2級の学習経験のある方は思い出してほしいのですが、資本といえば、株式会社における純資産の部の構造です。

純資産にはどんなものがあるかというと、たとえば「資本金」「資本準備金」「その他資本剰余金」「利益準備金」「任意積立金」「繰越利益剰余金」などがあります。
その他資本剰余金は主に日商簿記検定1級でやります。

さらに「任意積立金」と「繰越利益剰余金」は「その他の利益剰余金」と言ったり、資本の部の構成要素はそれなりに複雑です。
そして、すべてが抽象的で目に見えないものです。

「現金」「当座預金」「売掛金」「棚卸資産」などというものは比較的具体的でイメージしやすいものです。

建物にしても、現場にいけば具体的に見てわかるものです。
小切手なども目に見えやすいですし、預金通帳などもそうです。

借入金などもイメージしやすいのですが、どうしても純資産の部は目に見えないので、抽象的でイメージがしづらいのです。

そのときにご提案したいのは、柴山式総勘定元帳を純資産の理解に使っていただきたいのです。

柴山式総勘定元帳というのは、十字を切って、さらに十字の右上エリアの中心にさらに横線を引いて、全部で5個のエリアに分けます。

この表の上半分は貸借対照表をあらわして、下半分は損益計算書をあらわしています。
上半分の貸借対照表は左側が借方項目(資産)で、右側は貸方項目(負債・純資産)です。
実際の貸借対照表の並び方を意識して作ります。

そして、下半分の損益計算書は、右側(貸方)は収益で、左側(借方)は費用をあらわしています。

このように、試算表、貸借対照表、損益計算書の表示の配置を意識しながらT字勘定を書き入れます。
これをやるだけでも全然違ってきて、これが柴山式の特徴なのです。

そして、純資産というのは、あくまで貸借対照表の流れのなかの右下のところだけなので、ここの内訳の変化なのです。

たとえば現金が増えて売上になれば、左上の資産と右下の売上の関係(になりますし、現金が減って仕入が発生すれば、左上の資産と左下の費用の関係となります。

今回ご紹介する純資産は、右下の純資産の項目のなかだけでの話です。
今回は配当の取引を事例にして説明したいと思います。

これから簿記2級を勉強される方は「こういうものもあるんだな」というふうにご理解ください。
勉強された経験のある方は「あ、あれだな」と思うはずです。

資本取引、たとえば「増資」や「任意積立金の積立」などは苦手な方が多いです。
任意積立金というのは、実際に口座を用意してそこに積み立てるという話ではなく、ただの純資産の移し替えです。

このあたりの内容も、柴山式総勘定元帳を使って学習するとだいたい得意になります。
したがって、柴山式で簿記2級の勉強をしている方は、他の勉強方法をされている方に比べて純資産を得意にされる方が多いのです。

純資産は難しくないのです。
資産は動かないし、基本的に費用も収益も発生しなくて、純資産のグループのなかだけの項目の入れ替えなのです。

それでは配当を事例にして説明します。
「繰越利益剰余金」という過去の利益の蓄積がありますが、これは簿記3級でいうならば資本金の増加分です。

繰越利益剰余金のうち、1,100を株主総会というところで処分(利益の使い途を決める)します。

その場合、貸方がプラスなので、貸方へ移動します。
仕訳は「借方 繰越利益剰余金1,100」となります。

そのうち1,000の配当をすると、原則として10分の1は「利益準備金」に積み立てなければなりません。

「利益準備金」というのは会社法の要請によって、強制的に会社内に留保させられる利益の部分で、このお金は原則として配当できませんので、1,000だけ利益を取り崩して、「未払配当金」という将来の配当金(未払の負債)にいきます。

そして、利益準備金の100については、同じ純資産だけれども配当の財源とはならない、法的に拘束された利益となります。

したがって、仕訳は「貸方 繰越利益剰余金1,100」でマイナスになり、「借方 未払配当金1,000 利益準備金100」となります。

では、この状況を柴山式総勘定元帳で書いたらどうなるかを実際になるかをやってみます。
まず、純資産エリアの「繰越利益剰余金」勘定の借方に1,100を記入します。

そして次に、同じく純資産エリアにある「利益準備金」勘定の貸方に100を記入します。
利益準備金が100増えるというのは、同じ純資産の項目である繰越利益剰余金から利益準備金に移動するだけであって、現金などの資産は増えたり減ったりしません。

そして未払配当金ですが、これは純資産から負債へ超えてきます。
繰越利益剰余金1,100のうち、1,000は純資産の境界を越えて、負債のエリアへいきます。

したがって、純資産が1,100減ったうち1,000は負債となり、利益が減ってしまいます。
しかし、1,100のうちの100は同じ純資産の項目の中で入れ替えただけなので、持分が変わらないのです。

このような形で、純資産と負債の境界線を越えるかどうかで判断するとすごくわかりやすいです。

仕訳だけだとイメージが湧きませんが、柴山式総勘定元帳を使って転記すると、1,100のうちの100だけは同じ純資産のグループの利益準備金という項目へ移し替えられますが、残りの1,000は未払配当金という負債へ振り返られるというように、立体的な理解ができます。

今回のお話を参考にしていただいて、柴山式総勘定元帳を使って純資産の1つ1つの仕訳をご自身で転記して確かめてみてください。

そうすると、純資産の会計処理の意味が、かなり鮮明なイメージとしてあなたの脳裏に焼き付けられます。

もしよければ、この機会に柴山式総勘定元帳を取り入れていただければ、あなたの簿記学習のレベルがより一層アップするかもしれません。

あなたの「簿記ワールド」を深く・広くしてください。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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