バランスシートは、まず「純資産」の金額からチェックしよう!

今回の「前を向いて歩こう」は、決算書の見方のコツについてお話をしたいと思います。
そもそも、なぜ会社の財産を表す表(貸借対照表)があるのかということを考えてみてください。
 
バランスシートが示す目的は1つで、会社の体質を表しています。
人の状態で考えると分かりやすいですが、人の状態というのは2つあって、1つは体質です。

風邪をひきやすいのか、筋肉質なのか、メタボなのかというように、その人がどういう体調になりやすい傾向があるか、長期的に蓄積された体の強さが体質です。
 
これはバランスシートというところで表示します。
過去の長い蓄積なので、その年その年の体調に与える影響は大きいです。
 
もう1つは今申し上げた、体調です。
人間ならば「今日は鼻がグズグズするな」という状態だったり、風邪をひいたり、熱っぽかったり、睡眠不足だったりという状態がありますが、それはその日の状態なので短期的です。
 
この体調に相当するのが損益計算書です。
損益計算書というのは短期的な調子で、その土台となる長期的な体質はバランスシートです。
 
従って、まず見るのは長期的にどんな体質を持っているかという過去の蓄積を見る必要があります。
それがバランスシートです。
 
左右のバランスで、左側に財産があります。
会社の資産というのは、会社が持っているあらゆる財産です。
 
たとえばお金や在庫や不動産などの設備や権利です。
こういった財産はすべてその所有者である株主の持ち物であるとは限りません。
 
なぜかというと、借金で調達した部分があるからです。
従って、こういったあらゆる会社が持っている財産、たとえば1,000があって、そのうち銀行などからの借金で調達した部分は負債といって除きます。
 
1,000から借金を除いて残った分が純額の純資産です。
これが株主が会社に対してもつ権利(所有権)です。
 
これが大事なのです。
これが総資産に対してたくさんあればあるほどその会社は安全なのです。
 
ということは、会社が持っている総資産のうち借金で調達した部分が少なければ少ないほど会社は安全だということは間違いないのです。
 
借金は少なければいいに決まっています。
借金をするということは、他人の力を使って効率良く資金を運用していますが、その反面、安全性は低いのです。
 
安全性と他人の力を借りる(レバレッジ)を取るかはケースバイケースです。
ということで、会社が持っている財産はすべてが自分のものとは限りません。
 
会社の財産から借金で賄っている部分を引いて株主の投資額を出します。
この投資額は増えたほうがいいです。
 
650が1年後に500に減ったら悲しいです。
投資額が減って喜ぶ人はいません。
増えてほしいのです。
 
簡単に言えば、バランスシートの純資産を増やすのが株主にとっての目的なのです。
たとえばこの650という株主の持分が5年後に1,300のように単純に2倍になる会社は成長率が高くて良い企業なので、当然株価は上がります。
 
つまり、純資産が上がることが株主にとっての投資の目的なのです。
これを忘れないでください。
 
実を言うと、ここさえブレなければ、あとはどうでもいいのです。
資産はなぜあるのかというと、純資産を増やすためです。
 
負債がなぜあるのかというと、将来、株主の投資額である純資産を増やすためです。
すべての資産・負債は、将来に純資産を増やすためにあります。
 
資産を増やすためでも、負債を増やすためでもなく、純資産を増やすために会社はあるのです。
 
一番大事なのは株主の取り分です。
純資産を増やすことがすべてだと思ってください。
この観点でバランスシートを見ると話がシンプルです。
 
「○○比率」などというのは後回しでいいです。
大事なのは、「純資産を何年で2倍にするか」です。
それを考えてください。
 
「20年で2倍は少し遅い」、「じゃあ10年で2倍か」、そのあたりが業界平均との兼ね合い、あるいはその会社の実力です。
 
「純資産をいつ2倍にするのですか?」と社長に聞いてみてください。
純資産は成長させるものです。
 
これがバランスシートの第一の価値観です。
覚えておいてください。
これは株式投資や会社経営などのすべてに使えますので参考になさってください。
 
私はいつもあなたの成功・スキルアップを心から応援しております。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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