ブリヂストンが海外子会社の連結除外で減益

ブリヂストンは11月9日に、2015年1月~9月の連結決算業績を発表しました。

最終利益が、前年同期比14%マイナスの1951億円となりました。

米国子会社の参加にある、ベネズエラ現地法人を連結会計の対象から除外することで、合計423億円の特別損失発生があったようです。

(ブリジストンの投資家情報)
http://www.bridgestone.co.jp/ir/library/result/index.html

ベネズエラでは外貨制限などで政府による厳しい規制があり、ベネズエラ現地法人の親会社としての支配力が十分に発揮できない可能性が高いようです。

こういったことが、米国会計基準のもとでは、連結決算に含めず除外すべき対象に含まれるのですね。

なお、決算発表それ自体からは、連結範囲からのベネズエラ現地法人の除外による具体的な損失の内容を明らかにしていませんが、新聞によると、

1.ベネズエラ内のタイヤ工場など資産の評価損

2.ブリジズトングループから現地法人への売掛金に対する貸倒引当金の計上

などがふくまれる、とされています。

ここで1つめのタイヤ工場など資産の評価損は、その詳細が具体的にわからないので、ちょっとコメントのしようがないのですが、2つめの貸倒引当金については、上級簿記の代表知識で説明ができます。

まず、一般的な貸倒引当金ですが、日商簿記3級レベルの知識を確認します。

貸倒引当金
決算日現在で、企業外部の取引先に対して、売掛金(売上代金の未回収)などがある場合、その一部を将来の貸倒のリスクありとみなして、切り捨てます。

たとえば、100人の友人にお金を10万円ずつ貸したら、全員からきっちり10万円を回収できるとは限りません。

過去の経験則で、たとえば2%の友人が夜逃げしたり、自己破産したりして回収できないと想定できるならば、貸したお金100人×10万円=1000万円をすべて資産(ここでは貸付金)とするのではなく、経験則に基づいて1000万円×2%=20万円を控除し、バランスシートには貸付金1000-20=980万円のように、少し合計から未回収予測額(貸倒見込額)を差し引くのです。

この場合の、貸付金から控除した20万円を、貸倒引当金というのですね。

ちなみに、連結グループ内部における親子間の貸し借りは、外部から見たら実態はありません。

連結グループ企業が外部の会社に貸したお金や売上代金の未回収(売掛金)などに対して、将来の貸倒れを想定します。

身内に貸した金を身内が返さなかったところで、踏み倒された側は損しますが、踏み倒した方は得するので、グループ内部ではプラスマイナスゼロのチャラです。

だから、ブリヂストン内部の親会社から、ベネズエラの現地子会社に貸している分、ここでは売掛金に対して貸倒引当金を設定せず、売掛金を減らしません。

しかし、ベネズエラ現地子会社が、連結対象から外れ、外部の者となった瞬間に、外部への貸付などになるため、貸倒れの見込額を設定して売掛金を減額し、その評価損に当たる貸倒引当金の繰入を損益計算書に費用として計上するのです。

なお、ベネズエラ現地法人の業績は計画を大きく下回るということなので、回収不能見込額もそれなりに多額となることでしょう。

こういったことが、今回のブリジストンの14%減益という報道記事に関係しています。

今回はちょっと難しい話でしたが、グループ内部の貸し借りは、たとえていうなら、親から子への貸付ですから、外部から見たら、それはその家庭全体の財産状況から言ったら、内部事情であり、信用力を見る上であまり重視しないのと同じようなものだと、ご想像いただければよいでしょう。

(日経15*11*10*17)

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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