為替、純資産(資本)、証券
今回は「為替」、いわゆる外貨換算会計に関連する用語や、「純資産(資本)」、そして「証券」について解説します。
これらはビジネス用語として、知っておくべき重要な言葉ですので、しっかり理解しておきましょう。
まず、「為替」についてです。
為替とは、現金以外の方法で金銭を決済する手段を総称した言葉です。
具体的には、為替手形や小切手、銀行振込などがこれに該当します。
為替には、「内国為替」と「外国為替」の2種類があります。
内国為替は、国内での金銭の決済を指します。
一方、外国為替は、国内と国外との間で行われる金銭の決済を指します。
例えば、ドルやユーロといった外国通貨を日本円に換算する取引がこれに該当します。
一般的に「為替」という言葉は、外国為替を指すことが多いです。
近年では外国為替の重要性がますます高まっています。
2024年現在、1ドルが約150円になっており、円安が進行しています。
かつては1ドル100円〜110円台が長年続いていましたが、最近は円安傾向が加速しています。為替レートは、通貨同士の交換において非常に重要な指標の1つです。
次に、「純資産(資本)」についてです。
純資産とは、会社の総資産から総負債を引いた残りの部分、つまり会社が実際に所有する資産の価値を指します。
仕訳において、純資産が増える場合は貸方(右側)に計上され、減少する場合は借方(左側)に計上されます。
貸借対照表(バランスシート)の右側に「純資産の部」として表示され、ここには資本金、資本剰余金、利益剰余金などが含まれます。
また、「自己株式」という言葉もあります。
これは、会社が発行した株式を市場などから再び買い戻すことを指し、「資本の払い戻し」とも言われます。
また、純資産の中でも特に重要なのは利益剰余金です。
これは、企業が積み上げた利益の一部で、株主に対する利益分配としても重要です。
日本では2006年に貸借対照表の「資本の部」が「純資産の部」と呼ばれ方を変更しました。英語では「資本」はequityと表現されます。
最後に、「証券」について解説します。
証券とは、財産上の権利や義務を示す書類を指します。簿記上では、一般的に有価証券勘定で処理されるものを指します。
有価証券勘定には、株式、国債、社債などの債券が含まれます。近年では、不動産の証券化なども行われています。
実は、「証券」と言った場合、手形なども含まれます。
手形や小切手、約束手形、為替手形などは、金融取引において非常に重要な役割を果たします。
例えば、約束手形を受け取ると、それは「受取手形」という売掛債権として計上されます。
これに対し、株式や社債などを購入すると、それは「有価証券勘定」を使って処理されます。
有価証券は、貸借対照表の資産の部に計上されます。
株式や国債、社債などは、特に投資有価証券勘定として管理されます。
一方で、船荷証券や約束手形も法律上の証券として扱われますが、これらは「受取手形」など別の勘定科目で処理されることが多いです。