日商簿記1級レベル・新会計基準チェック ~収益認識と工事契約~
収益認識に関する会計基準は、2021年4月から適用されることになった新しい会計基準です。
従来は、「工事進行基準」という収益の認識方法が簿記学習の中心論点でした。
これにつきましては、収益認識基準の適用により、若干の考え方の修正や用語の変更が見られます。
注目すべき点としては、収益認識基準で新しく使われるようになった「契約資産」「契約負債」という勘定科目が工事契約でも適用されることです。
これにより、従来あった完成工事未収入金の意味合いも、旧会計ルールとは異なってきました。
未完成の段階で工事収益を計上した場合、かつてのルールでは「完成工事未収入金」を普通に使っていましたが、これからは「契約資産」で処理しなければならなくなります。
そのほか、原価回収基準という収益認識に関する新しい考え方など、いろいろとチェックすべき項目が出てきています。
このような会計基準の変更に伴って、日商簿記検定1級の出題範囲も影響を受けました。
今回アップした動画では、6/11に実施される第164回日商簿記検定の直前対策の一環として、収益認識に関する論点の一部をかんたんにご案内いたしました。
日商簿記1級の学習もそうですが、会計実務にもそれなりに関係するとこですので、この機会に最近のトレンドの一部をチェックする感覚でご覧いただけたら幸いです。