簿記1級の過去問が解けずに悩んでいる方へ


 
今回の「頑張ろう日商簿記1級合格」では、簿記1級の過去問や総合問題を解いてみたものの、まったく歯が立たず落ち込んでいる、といった方を対象に、お話をしてみたいと思います。

 

簿記1級の過去問に取り組む前にするべきこと

柴山式の簿記1級合格法でお勧めしているのは、まず基本的なテキストと例題を、しっかりとほぼ100パーセントできるようになることです。

この個別問題の練習で、しっかりと実力を養成し、それから過去問に取り組みます。

そして、総合問題や過去問を解いたり例題を解いたりを、交互に繰り返します。

このようにしながら、本試験当日には柴山式の例題と過去問を、ほぼ全て完璧にできるようにするのです。

まずは、例題をほぼ完璧にできるようにし、個別の処理能力を高めつつ、同時に過去10回分以上の過去問も、ほぼ完璧にできるという状況にしておきます。

そうすれば、かなりの確率で合格が期待できますが、不合格になってしまう場合には、そのレベルが甘いのです。

では、そこまでいくためにはどうしたら良いのか、ということですが、誰もが最初は初心者なので、できないのは当たり前です。

例題も最初はできませんが、5~8回ぐらい繰り返し解くと、だいたいの方が完璧にできるようになってきます。

例題は100個以上あり、柴山式簿記1級では、工業簿記と原価計算の例題が70個、商業簿記と会計学は例題と計算例を合わせて、現段階で160個ぐらいあります。

この個別の例題を2~3回解いて、それぞれの精度を上げた上で、過去問に取り組みます。

簿記1級の過去問の進め方


私がお勧めしているのは、10回~14回分ぐらいの過去問を、7~8回転ぐらいすることです。

最低でも5回転はした方が良いでしょう。

以前に私がインタビューした、偏差値30台から簿記1級に合格した、大野さんという税理士の方は25回転しています。

ほとんどのみなさんより、学力的には低い大野さんが、簿記1級に合格しているのですから、みなさんが受からないわけがありません。

とにかく最初はできなくても良いので、繰り返すことが大事です。

解くことができなければ、最初の2回転ぐらいは、問題文を読んで答えを写しても構いません。

柴山式の簿記1級の受講生は、私や担当スタッフが、下書きのメモ用紙をもとに音声でガイダンスしていますので、その音声の通りに問題を解いてみてください。

最初は、問題を自力で解かなくても構いません。

ある程度、受験経験のある方でも、苦手な過去問をもう一度解こうとしなくても大丈夫です。

この解いている時間がもったいないので、できない時には、解かずに問題文を何度も読みます。

そして、その問題文がどうしてこの解答に結びつくのか、ということを、解答を見ながら確認します。

このように、最初から答えを見て構いませんので、読んで答えを書き写す、ということをやってみてください。

そうすれば、ストレスも溜まりません。

「こういうふうにやれば良いのか」ということが分かったら、4回転目から本気で解いてみてください。

それでも最初は、30点や40点の場合もありますが、苦手な問題は、何度も解いているうちにできるようになります。

最終的に過去問は、ほぼ100パーセント解けるようになっていただきたいです。

過去10回分以上の過去問について、制限時間内で9割以上か、できればいくつかは満点を取れるようにしましょう。

同じ問題が出たらほぼ満点を取れる、という状態で本試験に臨むのが、しておくべき準備です。

簿記1級の過去問に取り組む時の心得


例題を一通り解いたぐらいの不完全な状態で、過去問に進む方も多いでしょう。

しかし、まだまだ例題も完璧ではない状態で、なおかつ総合問題となると、なかなか歯が立ちません。

そうなると、「できないとは聞いていたけれど、ここまでできないとは思わなかった」と、すごく落ち込む方も多いと思います。

でも、落ち込まないでください。

最初からできるわけがなく、できないほうが普通なのです。

できると思うこと自体が、おこがましいと思って良いのです。

ただ単に、総合問題の文章に慣れていないだけなので、慣れればできるようになります。

しかし、このためには地道な訓練が必要なので、最初は過去問を無理に解こうとしないでください。

これはある程度の経験者でも同じで、経験者でもやってみると30点や40点だった、ということはよくあります。

もっと言うと、前回の試験が60点以上の方でも、相性の悪い過去問ならば30点ぐらいになってしまうこともあります。

このように、問題との相性もあるのです。

この上下のムラ(できる、できないの差)を無くすためにも、過去10回分以上の色々な出題パターンに慣れておく、ということが大事なのです。

簿記1級合格に必要な勉強時間

簿記1級に合格するために必要な勉強時間は、簿記2級の勉強が終わった状態からで、480時間と言われています。

これは、1日2時間の勉強で8か月(240日)、1日3時間なら6か月弱(160日)という期間になります。

簿記2級までの勉強で120時間必要と言われているので、まったくの簿記初心者であれば、1日2時間の勉強で1年近くかかることになります。

このように、簿記1級に合格するためには、誰しも地道な訓練が必要となるのです。

まとめ

とにかく過去問は、最初はできなくても良いので、読んで答えを写してください。

それを3回ぐらい繰り返して、イメージが湧いたら解きますが、点数は気にしないでください。

何度も繰り返し解くうちにできるようになるので、最終的にほぼ100パーセント解けるようになることを目指しましょう。

あとは、大手専門学校やネットスクールの予想問題や公開模試を、2つぐらい選んで受けてみてください。

このようにして、最近のトレンドを把握しながら、過去問と例題を中心に学習しましょう。

そして、最初はできなくても当たり前だということを、改めてここで強調しておきたいと思います。

必ず合格できるチャンスは来ますので、ぜひ頑張ってください。

私はいつも、あなたの簿記1級合格を心から応援しています。

ここまでご覧頂き、誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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