会計は、説明をし業績をはかる行為。簿記はそのための手段です。

今回の「前を向いて歩こう」は、会計と簿記の関係について1つのイメージを持っていただければと思います。

諸説あると思いますが、簿記を教えている立場からすると、こういうふうに簡単に整理して想像していただければ良いと思います。

会計と簿記を混同して両者の違いがよく分からないという方がいらっしゃるので、スッキリと分かるようにお話しします。

会計の「会」というのは会合や会議の会なので、「人が集まる」という意味があります。
そして、会計の「計」は数字を計ったり、計画などの「計」です。

簡単に言うと、会計というのは組織体・事業体の過去の成績(業績)を計るということです。
つまり、人々が集まって業績を計る行為が会計なのです。

株式会社をイメージすると、社長や株主や債権者などが集まって株主総会で説明をします。
社長が株主に対して業績や会社の現状を数字で説明します。
それを見て債権者(利害関係者)がはかるのです。

社長が今までやってきた結果を数字ではかって、社長に今後継続させるか、あるいは出資を増やすか減らすか、あるいは(銀行ならば)融資を増やすか融資を増やすか減らすかといった会社とのかかわりを判断します。

社長は説明し、株主や債権者はそれを見て推し量り、数字で把握し、はかって今後の対策を練ります。
こういった一連の行為が会計だと考えましょう。

その場合、人々に会って説明するときにデータや資料がないと困ってしまいます。
従って、説明するときに必要な資料(手段)として簿記(帳簿)があるのです。

帳簿を書いた結果、決算書というものを作ります。
つまり、帳簿記入の結論が決算書(財務諸表)なのです。

財務諸表という説明の手段を使って会計という説明行為や業績をはかる行為をするのです。
会計自体は人々が集まる行為で、業績を明らかにする行為ですが、その業績を何で表現するかという表現技術が帳簿記入、つまり簿記なのです。

簿記という帳簿をもって、それを資料として説明するのです。
会計という行為が目的ならば、そのための手段が簿記だというイメージをもっていただくと分かりやすいです。

手足が簿記で、口と頭が会計です。
このように、簿記と会計の関係が分かると、簿記検定というのは会計行為をするために必要な技術だということが分かります。

簿記を学ぶことは、業績をはかる重要なスキルを手に入れることになるので、簿記を学習されている方は会計行為に必要なとても大事な技術を学んでいると思って、モチベーションを高めて頑張ってください。

私はいつもあなたの成功・スキルアップを心から応援しております。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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