「知る」と「行う」の大きな違い ~諸悪莫作、衆善奉行~

今回の「前を向いて歩こう」は、昔の中国のお話とされているちょっとした逸話をご紹介したいと思います。

実際に実行するということがすごく大事だということを仏教の世界では強く主張されているということなのですが、もちろん私は門前の小僧です。

仕事の上などで、仏教に限らず色々な宗教などの知恵というのは私なりに取り入れているのですが、その中でこういった言葉があります。

昔の中国で白楽天という偉大な詩人がいたのですが、この方があるときに道林和尚という和尚さんに「仏の教えとはどんなものですか?」と質問をしました。

さぞかしすごい教えが聞けると思ってワクワクしていたのでしょうけれど、道林和尚さんはこういうふうに言いました。
「諸悪莫作、衆善奉行」

このあとも続くのですが、前半部分の「諸悪莫作、衆善奉行」というのは読んで字の如く諸々の悪を作ることなかれということで、諸々の悪いことをしてはいけないということです。

衆善奉行というのは様々な良いことを行いなさいということです。
「悪いことをするな、良いことを行え」ということを言ったのです。

これを聞いて白楽天さんは少々がっかりしたのかもしれません。
「それぐらい3歳の子どもでも知っていますよ(笑)」というような、こんな感じで小馬鹿にしたような態度で言ったのかもしれません。

それを聞いて道林和尚は何と言ったかというと、「たしかに3歳の子どもでも知っているかもしれん。しかし、80歳の老人でもそれを実行することはなかなか難しい。できておらんじゃろ。当たり前のことでも歳を取ったらかえってプライドが邪魔をしたり、何年経ったって当たり前のことができない。だから人は苦しむのだ」と。

これは相当深くて良い言葉です。
当たり前のことだけれども、これができないから人は悩み苦しむのだということです。

当たり前のことを毎日コツコツ積み上げれば、80歳になって精神的に苦しみから脱却できる幸せな人生が待っているのではないかということです。

これを心の原点としてしっかり意識しておきたいです。
白楽天さんもそれぐらいのことは知っているのですが、できていないのです。

だから、知っているというのは分かったうちに入らないのです。
実行してはじめて分かったと言えるということです。

知っていても実行しなければ0点です。
実行して何らかの結果をもたらしてやっと100点なのです。

知っているだけと実行するのとでは0と100ぐらいの違いがあります。
「知っているだけでは意味がないから実行しなさい」というのがこの仏の教えの1つのポイントではないかという気がいたします。

1日1時間の勉強をすると知っていても、やらなければ意味がありません。
実行してこそ教えは身になるのです。
ぜひ一緒に「諸悪莫作、衆善奉行」を心に留めて日々頑張って生きていきましょう。

私はいつもあなたの成功・スキルアップを心から応援しております。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
商品に関するご質問・ご相談はこちら