日商簿記検定1級合格するためのリース会計
日商簿記検定1級に出題されるリース会計の問題は、そのほとんどがファイナンス・リース取引です。
1級受験生のみなさんが、普段の解いている問題もファイナンス・リース取引が多いと思います。
ここで一つだけ注意していただきたいことがあります。
それは、問題文に「ファイナンス・リース取引」と書かれていない限りは、必ずファイナンス・リース取引に該当するかどうかの判定を行うことです。
問題文に「リース取引」としか書かれていないにもかかわらず、いつもの癖でファイナンス・リース取引の処理を行ってしまいがちです。
しかし、この場合、オペレーティング・リース取引の可能性もあるわけです。
オペレーティング・リース取引であるならば、ファイナンス・リース取引のような資産・負債の計上も減価償却費の計算もありません。
この点を強く意識して問題にあたるようにしましょう。
なお、ファイナンス・リース取引に該当するかどうかの判定基準はよろしいでしょうか。
きちんと押さえられていますか。再度、復習してみましょう。
1. 現在価値基準
リース料総額の現在価値≧見積現金購入価額のおおむね90%
2. 経済的耐用年数基準
解約不能のリース期間≧経済的耐用年数のおおむね75%
上記1.または2.のいずれかに該当した場合は、ファイナンス・リース取引と判定されます。