必ずしも、完璧であることにこだわらなくていい!
完璧主義にならなくても良いです。
むしろ、完璧主義になってしまうと色々な意味で弊害が出てしまうことがあります。
これは勉強や仕事に関してのバランス感覚の問題で、勿論ある程度は自分の設定したレベルまではこなすという準備はきちんとする必要がありますが、その先にある結果やゴールに対して必ずしも完璧を求める必要はありません。
ケースバイケースではありますが、多くの場合はこのように柔軟に考えた方が良いです。
自分の立てた目標や目的にあまりに固執してしまって融通が利かなくなるよりは、多少の柔軟性を持たせた方が結果として自分の成長・発展に役立ちます。
ここで孫子の「兵法」という中国の古典を紹介します。
これは全部で13篇ありますが、そのうちの2番目に「作戦篇」というものがあります。
戦いをする前にはお金や手間が掛かるので、戦争が終わった後には国が疲弊するので、そういったことを考えてできるだけ合理的に、費用対効果を高めるように戦いなさいという話です。
何事も競争をすると疲れてしまいますが、疲れ方をあまりにも大きくしてしまうと自分が受けるダメージも大きいです。
せっかく勝ったのにダメージが大きくてその後が上手くいかくなったら本末転倒です。
戦いや競争に勝った後も元気に次のステップに行けなければいけません。
従って、あまりダメージを受けずに戦いや競争に勝つという、合理的な思考の話をしています。
その中で「兵は拙速を聞くも」という一節がありますが、「拙速」というのは「少々思いどおりの成果が上がらなくても」ということで、十分な準備はするけれども、最高の結果になるのか程々の結果になるのかというのは分かりません。
運の要素もあります。
その時に必ずしもベストの結果になるとは限りません。
簿記の勉強でも同じで、一生懸命勉強して本当は90点を目指していたけれども、問題の巡り合わせもあって実際は72点で合格したとしても、合格はしたのだから良いのです。
そのようなことを言っているのです。
気をつけていただきたいのが、準備や途中のプロセスは自分なりに入念な準備や計画を立てなければなりません。
全ての手を尽くしたと思うならば、思った通りの成果が得られなくても一度区切って、次のステップに進みます。
ダラダラと戦いを引きずってはいけません。
特に戦争の場合、1日1日の戦いを延ばせば、それだけ武器や人命など色々なものを失うことになりますし、戦場となった土地も荒れてしまいます。
ですから、ダラダラと続けずに早く区切るのです。
これは仕事でも経営でも勉強でも同じことが言えます。
「完璧に理解できないな」と、いつまでも1つの問題を考えていると時間が勿体ないです。
まずは1回区切って頭を切り替えてください。
他のことを考えてまた戻ればできるようになるかもしれません。
ある程度考えて分からなかったら、スパッと切り替えてください。
勿論ケースバイケースで、こだわる部分もありますが、多くの場合は100回あって100回とも引きずる必要はありません。
私の経験上、100回上手くいかないことがあったとしても、8割~9割はスパッと切り替えたほうが上手くいきます。
1割か2割は何としてでも拘るべき時もあるかもしれませんが、それはケースバイケースでその時の判断によります。
しかし、多くの場合は拘ることで貴重な時間を浪費します。
ですから、例えば5分考えて分からないことは30分考えても分からないこともあります。
そういう場合はスパッと切り替えて、気分転換をしてください。
あまりにもベストの結果を追い求めると、やることが萎縮してしまいます。
世の中の8割は上手くいかないのですから、「上手くいかなくても大丈夫」と考えましょう。
その精神の延長にあるのが、柴山式で言う「分かったつもりで先にいく」です。
理解するということに対して完璧を求めすぎると「功みの久しきを賭ず」になってしまいます。
欲をかいて「もう少し頑張れば完璧になる」と思って、ダラダラと引きずってしまうこともあります。
とにかく、完璧を目指し過ぎて時間を引き延ばすのであれば、そこそこのところで「ここでOK」という基準を決めましょう。
最低限の目的が達成できるのであれば6掛けでも良いのです。
「理想が10であるならば、6割ぐらいの目標でもOK」という基準で計画や目標を設定します。
「分かったつもりで先にいく」という言葉にはそういった背景もあります。
そこそこの結果で先に行くことを積み上げていけば、そこそこだった結果が後になってレベルが上がるかもしれません。
とりあえず力を蓄えましょう。
ダラダラとやらないことです。
ぜひご参考になさってください。
私はいつも成長・発展・資格試験の合格等々、あなたの成功を心から応援しております。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。