1.兵は国の大事なり③【孫子の兵法を読んでみる!第1章計篇】

孫子の兵法、第一章 計篇 テーマ1 兵は国の大事なりの第3回目です。

では早速本文を見ていきましょう。

 

故に、之を効らかにするに計を以てし、以て其の情を索む。

曰く、主、孰れか賢なるや、将、孰れか能なるや、天地、孰れか得たるや、法令、孰れか行わるるや。

兵衆、孰れか強きや、士卒、孰れか練れたるや。

賞罰、孰れか明らかなるや。

吾、此を以て勝負を知る。

 

以上です。

「故に、之を効らかにするに計を以てし、以て其の情を索む」

これは相手の国と自分の国との優劣を明らかにして、自分と相手の実情を知るということです。

 

「曰く、主、孰れか賢なるや、将、孰れか能なるや、天地、孰れか得たるや、法令、孰れか行わるるや」

 

トップやその補佐をする軍師や実務部隊のリーダーが有能かどうか、「道」「天」「地」「勝」「法」の5つを深く理解していて、それを用いる能力があるかどうか、そして自然状況やタイミングを味方につけられるか、そして軍の決まり事や伝達命令などがきちんと実行されているかという意味です。

 

「兵衆、孰れか強きや、士卒、孰れか練れたるや」

「兵衆」というのは兵の数です。

 

「士卒」というのは兵隊のこと、実務部隊です。

「練れたるや」というのは、実務にきちんと精通しているかどうかです。

 

「法令、孰れか行わるるや」というのは、組織の中のルールがしっかりと運用されているかどうか、そして指揮命令もきちんと伝達され実行されているかどうかということです。

 

「賞罰、孰れか明らかなるや」

「賞罰」というのは、成果主義のようなものです。

 

きちんと貢献した者にそれに見合った報酬を与えているか、そして決まりを守らない者に対しては厳しく取り締まるということです。

要するに、ダレてしまってはいけないということです。

 

「孰れか明らかなるや」というのは、公正明大で、間違ったことをしたらきちんとしかってくれるかということです。

 

「吾、此を以て勝負を知る」

この場合の「吾」というのは孫子のことです。

 

要するに、「いくつかのお互いの優劣を比較することによって、戦う前から勝負はある程度予測ができるのだ」ということを言っています。

計画を立てる段階でお互いの力関係を知ることも大事だということです。

 

以上で第一章のお話を終わりにしたいと思います。

ここまでお付き合いいただきまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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