NTT株が14年ぶりの高値を記録
5月18日の東京株式市場で、NTT株が一時、前週末比で225円(3%)株高の8,499円をつけました。
これは、2001年5月以来の高水準です。
前週末に前期の決算と合わせ、1株当たり当期純利益(EPS)を今後3年間で、1.5倍にする目標を掲げたのが好感されたと見られています。
1株当たり当期純利益の上昇は株価を押し上げる要因になります。
なお、NTTは5月15日に、株式分割の発表をしています。
→ http://www.ntt.co.jp/news2015/1505/150515a.html
株式分割とは、従来の株式を細分化することです。
たとえば、従来は発行済株式数1,000株だったのを、1株につき2株に分割したあとは、2,000株となったりします。
株式分割をすると、株式の購入単位が半分とか何分の一とかに小さくなるので、株式を購入しやすくなり、通常は株価が上昇する要因となります。
NTTは、6月30日を基準日に1:2の比率で株式分割をする予定です。
なお、株式分割をしたとしても、株主から追加の払込を受けるわけではないので、バランスシート上の変化はありません。
ただし、発行済株式数がふえるので、株価は分割した分だけ下がります。
一株当たり当期純利益なども低くなりますね。
NTTは、株式分割と合わせて、自社株の取得も検討するとのことですので、さらに株価上昇の要因となりそうですね。
株式分割のもうひとつのメリットは、一単位の投資額が低くなるため、換金しやすくなります。
換金性が上がることを「流動性が高まる」といいます。
業績が好調で成長が見込まれる企業で、株式分割が行われやすいので、資本市場でも良いイメージで受け入れられます。
5月15日に行われた決算発表において、2016年3月の業績予想は、売上高が2.3%の増加、営業利益は10.6%の増加、当期純利益にいたっては21.6%の増加となっています。
今後のNTTの業績発表が楽しみですね。
(15*5*19*15)