教科書が教えない会計学 No.1 「今さら聞けない、資本という用語の本質」
よく、資格試験の勉強などをすると、
「現在の会計ルールに沿って、〇〇の取引をどう処理するか」
のような視点からの学習にどうしても偏りがちになります。
そこで、たとえば会計士試験でも税理士の財務諸表論でも
日商簿記1級でもいいのですが、資格試験の合格者に
質問してみてください。
「資本の定義って、なんですか?」
この答えに、自分なりの見解をピタッと
言える人はあんがいいないものです。
1991年から20年以上にわたり、教室や会計実務の現場で
無数の生徒さんや会計人の方々と接してきた印象として
思いますが、たぶん、「資本とは何ぞや」ということを
簿記の教科書を超えて考察した経験のある人は
1%もいないと思います。
それが、現在の会計教育のスタイルなので、
悪いというわけではありませんが、
会計の本質は、じつは「資本の測定」につきるわけでして、
そもそも会計の実務対象となる「資本」という用語について、
その本質的かつシンプルな答えを教室で教える機会がない、
というのは、非常にもどかしい限りです。
答えを聞いてみると、非常にシンプルなので
「え?」と思うかもしれませんが、この資本の本質的な定義には、
・経済学の根本
・会計報告の真の意味
・お金との付き合い方
の深淵をのぞくことができるスタートラインとして、
非常に尊い真理を含んだ部分があるのです。
まだまだ道半ばの浅学の身ではありますが、
現在までのところで、自信が実践し、学んだ会計知識の
コアな部分を、少しでもお伝えできたら幸いです。