貸倒れの処理
取引先への売掛金や貸付金が回収できなくなった場合、損失となります。
そうなったときの会計処理を勉強します。
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lesson.060
★ 5分で完結!小学生でもわかる簿記入門 ★
(読者数3705人) 2004.10.11
関連HP http://bokikaikei.net/ (月・水・金 午前中)
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【CONTENTS】
○ 貸倒れの処理
(※図が見にくい方は、等幅フォントまたはMSゴシックでご覧下さい)
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○ 貸倒れの処理
たとえば、期中において、貸倒れが発生する直前の売掛金と貸倒引当金の関係が
次のようになっているとしましょう。(*^_^*)
(単位:万円)
+ 売 掛 金 -
―――――――――――――――
|残高 1000|
・←←| |
↓ | |
↓ -------|
枝 ↓
勘 ↓
定 ↓ /+ 貸倒引当金 - \
↓ | ――――――――――――――― |(売掛金の控除科目)
・→ | |決算 20 |
| | | 切捨て済みの金額
\ |
/
貸倒引当金は、前期中に、決算で間接的に切り捨てた売掛金です。
したがって、20万円は、売掛金の見込みによる控除済みの額です。
ここで、売掛金が18万円、当期中に、本当に貸し倒れたとしましょう。
その場合は、すでに処理済の貸倒引当金20万円のうち、18万円は
現実に本体の売掛金が消滅したので、これに見合う貸倒引当金(見積もり残高)
は、もう見積もりではなくなったわけですから、売掛金と相殺して、その役割を
終えます。
☆一般的な仕訳例
=============================
(借)貸 倒 引 当 金 ×× (貸)売 掛 金 ××
=============================
つまり、上記の18万円の貸倒の例では、
↓
(借)貸 倒 引 当 金 18 (貸)売 掛 金 18
となります♪
なお、上記の例は、貸倒れ直前における貸倒引当金勘定の残高が20万円で
あり、この金額以下(ここでは18万円)なら、上記の仕訳例のように、
一行のシンプルな仕訳で済みます。
しかし、もしも、貸倒れ直前の貸倒引当金勘定残高以上に貸倒れが生じて
しまったらどうでしょうか!?
その場合は、貸倒引当金勘定を超える部分は、当期の費用として、
「貸倒損失」勘定で処理しましょう。
☆貸倒れ額が、貸倒引当金の残高を超えた場合の仕訳例
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(借)貸 倒 引 当 金 ×× (貸)売 掛 金 ××
貸 倒 損 失 ××
=============================
◆ 練習問題
次の取引を、仕訳・転記しましょう。
X社が経営破綻に陥り、売掛金200万円が貸し倒れた。
なお、直前の貸倒引当金残高は、160万円であった。
【解答用紙】単位:万円
<仕訳帳>
――――――――――――――――――――――――――――――
(借) (貸)
――――――――――――――――――――――――――――――
<総勘定元帳の一部>
――――――――――――――――――――――――――――――――
+ 売 掛 金 -
―――――――――――――――
・ ×××|
・ |
・・・・・・・・・
+ 貸倒引当金 -
―――――――――――――――・
| 160・
|・・・・・・・・
+ 貸倒損失 -
―――――――――――――――
|
|
―――――――――――――――――――――――――――――――――
【模範解答】単位:万円
<仕訳帳>
――――――――――――――――――――――――――――――
(借)貸 倒 引 当 金 160(貸)売 掛 金 200
貸 倒 損 失 40
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<総勘定元帳の一部>
――――――――――――――――――――――――――――――――
+ 売 掛 金 -
―――――――――――――――
・ ×××| 200
・ |
・・・・・・・・・
+ 貸倒引当金 -
―――――――――――――――・
160| 160・
|・・・・・・・・
+ 貸倒損失 -
―――――――――――――――
40|
|
―――――――――――――――――――――――――――――――――
※貸倒損失40万円=200万円-160万円