未収収益の翌期における再振替仕訳
前期末に、借方残高として、未収利息勘定に金額が残っています。
これを踏まえて、翌期首(前期末の翌日ですね)に、反対の仕訳を
行い、未収利息を消します。
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lesson.055
★ 5分で完結!小学生でもわかる簿記入門 ★
<読者数3306人> 2004.09.29
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【CONTENTS】
○ 未収収益の翌期における再振替仕訳
(※図が見にくい方は、等幅フォントまたはMSゴシックでご覧下さい)
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○ 未収収益の翌期における再振替仕訳
では、前回の復習でっす!
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未収収益とは、
「継続して役務の提供を提供する契約で、期末時点において、すでに
役務の提供をした部分につき、未収で収益を計上するべき項目」
のことです。
たとえば、ある会社に、資金を貸し付けたとします。
利息は、貸付日から1年後にまとめて受け取るとします。
このとき、貸付日から100日を経過したところで決算日が来たとすると、
貸付日から決算日までの100日分は、すでに資金を貸した訳ですから、
これに係る日数分の利息を受け取る権利は、すでに生じていると考えて
差し支えないでしょう。
そこで、決算手続で、下記のように仕訳します。
(借)未 収 利 息 +×× (貸)受 取 利 息 +××
(100日分)
貸付金の額×利率×(100日/365日)=未収利息の額
銀行への定期預金も、同じです。
期末日までの経過日数に応じた未収の利息を計上するのですね。
(※読者さまから、前回の練習問題につき、ご質問がありました。
未収利息20の計算過程についてです。
20万円=5,000万円×0.0146×100/365日 です。)
以上、復習終わり(*^_^*)
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では、翌期の期首における、再振替仕訳を学習しましょう。
前期末に、借方残高として、未収利息勘定に金額が残っています。
これを踏まえて、翌期首(前期末の翌日ですね)に、反対の仕訳を
行い、未収利息を消します。
(借)受 取 利 息 ▲×× (貸)未 収 利 息 ▲××
これを、再振替仕訳といいます。
◆ 練習問題
次の取引を、仕訳・転記しましょう。
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前期末の決算日から100日前に、5,000万円を定期預金として預け入
れていた。
年利は1.46%、利払いは、預け入れ日から一年後である。
決算日が来たので、ここまでの預け入れ期間100日に相当する未収利息
20万円を、決算手続で計上していた。(20=5,000×0.0146×100/365)
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以上の、前期の条件を踏まえて、次の取引を仕訳・転記する。
(1)当期首の、再振替仕訳。
(2)預け入れから一年後に、借入金5,000万円の利息(1.46%)73万円が、
当座預金に入金された時の仕訳。
【解答用紙】単位:万円
<仕訳帳>
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(1)(借) (貸)
(2)(借) (貸)
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<総勘定元帳の一部>
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+ 当座預金 -
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+ 未収利息 -
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- 受取利息 +
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【模範解答】単位:万円
<仕訳帳>
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(1)(借)受 取 利 息 20(貸)未 収 利 息 20
(2)(借)当 座 預 金 73(貸)受 取 利 息 73
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<総勘定元帳の一部>
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+ 当座預金 -
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(2) 73|
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+ 未収利息 -
―――――――――――――――
|前提 20|(1) 20
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- 受取利息 +
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(1) 20|(2) 73
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