約束手形の裏書譲渡
受け取った手形用紙の裏面に自社の名前を住所を署名して、
支払先に譲渡することにより、仕入代金などの支払手段となる。。
【CONTENTS】
○ 約束手形の裏書譲渡
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○ 約束手形の裏書譲渡
約束手形を受け取ると、手形に記載された金額は、満期日が来るまで銀行に
振り込まれてきませんね。
つまり、手形というのは、「支払人の資金繰りを助ける」ものであって、
受取人にとってはあまりうれしいものではありません。
このような、受取人の不利な状況を助けるためにある制度が、「手形の裏書
譲渡」です。
簡単に言えば、受け取った手形用紙の裏面に自社の名前を住所を署名して、
支払先に渡せば、仕入代金などの支払手段として使えるのです。
これならば、多少なりとも、手形を受け取ることへの抵抗感が薄れますね。
手形の裏書をしたときの仕訳例
(借)仕入(買掛金) ×××(貸)受 取 手 形 ×××
↑
※「受取手形」勘定の減少(権利の譲渡))
を仕訳で表現します。
よく、支払手形勘定を書いてしまう人が
いるので、注意してください。
◆ 練習問題
次の取引を、仕訳・転記しましょう。
1)C社は、商品を売上げ、得意先振出の10万円の約束手形(2ヶ月満
期)と35万円の約束手形(4ヶ月満期)を受け取った。
2)翌月、上記のうち、4ヶ月満期の約束手形を、買掛金の支払のため、
仕入先に裏書譲渡した。
3)手形を受け取ってから2ヵ月後、C社は残りの約束手形を銀行に持ち
込んで決済し、当座預金に手形記載の代金が振り込まれた。
【解答用紙】単位:万円
<仕訳帳>
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1)(借) (貸)
2)(借) (貸)
3)(借) (貸)
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<総勘定元帳>
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当座預金 買 掛 金
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受取手形
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売 上
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【模範解答】単位:万円
<仕訳帳>
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1)(借)受 取 手 形 45(貸)売 上 45
2)(借)買 掛 金 35(貸)受 取 手 形 35
3)(借)当 座 預 金 10(貸)受 取 手 形 10
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<総勘定元帳>
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当座預金 買 掛 金
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3) 10| 2) 35|
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受取手形
-------------
1) 45|2) 35
|3) 10
売 上
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|1) 45
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