2021年度日商簿記検定試験における改正・変更点について
【簿記検定試験】2021年度の簿記検定試験に適用する出題区分表、および「収益認識に関する会計基準」の本格適用を反映させた2022年度以降の出題区分表検討状況について
https://www.kentei.ne.jp/33418
受験される級によって、影響する改定・変更点が異なります
級に応じてご確認ください。
2021年度(2021年4月1日から2022年3月31日)に行われる統一試験(会場)、ネット試験においては、下記項目は、出題対象外となります。
2022年度については、あらためて検討されることとなりますので、下記の内容は、2021年度限定のものとなります。
「買い手負担の送料を売り手が支払う取引」の出題見送り
商品販売時に買い手負担の送料を売り手が支払う取引(立て替えた送料を「売掛金」または「立替金」として処理する取引)に関しては、いったん2021年度の出題が見送られることとなります。
※送料が売り手負担で「発送費」勘定で処理する取引は、引き続き出題されます。
該当箇所:テーマ31売り先負担の売上諸掛
「分記法による商品売買取引」の削除
商品売買の処理方法のうち、分記法による処理が出題区分表から削除されることになります。
また、分記法の削除にともなって商品売買益も削除されることになります。
該当箇所:テーマ61,62,63分記法
「売上割戻」「売上割引」の削除
売上割戻および売上割引は、2021年度の出題区分表から削除されます。
ただし、「仕入割戻」「仕入割引」は出題区分表に残ります。
該当箇所:テーマ15売上割戻り、テーマ17売上割引
「売上割戻引当金」の削除
売上割戻が出題区分表から削除されたことに伴い、売上割戻引当金も出題区分表から削除されます。
「返品調整引当金」の削除
返品調整引当金についても、2級の出題区分表から削除されます。
「消費税の税込方式」の削除
「収益認識に関する会計基準」では消費税額を売上高(収益)に含めることが認められないため、税込方式による消費税法の処理は削除となり、消費税の処理は税抜方式のみとなります。
該当箇所:テーマ37(参考)消費税の税込方式
「作業屑」「副産物」の出題見送り
作業くず・副産物についても、内容によっては新しい会計基準の影響を受けるため、2021年度の出題は見送りとなります。※2022年度以降は1級の範囲となる予定です。
該当箇所:テーマ48副産物の処理
「工事契約」に関する出題見送り
工事契約に関する処理が変更となることから、工事契約に関する内容は2021年度に限り出題を見送られることとなります。
該当箇所:第11章工事契約
「荷為替取引」に関する処理の出題見送り
荷為替取引に関する処理についても、取引条件によっては処理が変わる可能性があることから、2021年度に限り出題を見送られることになります。
※通常の外貨建取引は引き続き出題されます。
該当箇所:P381荷為替取引
外注加工賃の「有償支給による場合」の処理見送り
外注加工における材料の有償支給に関する処理は処理方法が変更される可能性があるため、2021年度は出題されないことが明確化されました。
該当箇所:P10,11材料の有償支給