D・カーネギー「人を動かす」の全体像について

デールカーネギーの世界的名著である「人を動かす」という本がありますが、私はこの文庫本をいつも持ち歩いて時間のあるときに拾い読みをしています。

「人を動かす」には30の原則があります。
全部で4つの章があるのですが、それぞれ役割があります。

最初はその役割を考えずに読んでいたのですが、読んでくると第1章から第4章までがピラミッド構造になっていることに気づいたのです。

そして面白いことに、ベースに「7つの習慣」の第1の習慣があるのです。
やはり第1の習慣というのは全体の基本なのです。

先日の動画で自発性と自責性についてお話をしましたが、この2つの意味をきちんと自分の普段の生活に習慣として落とし込むことが大切です。

主体的な態度があってはじめて「人を動かす」という本が活かせるということがこの本のそこかしこに散りばめられているのです。

それを読み取れるかどうかがポイントです。
主体的な態度がとれないと、この本を読んでも「良い話を聞いたね」だけで終わってしまう、要するに単なるノウハウコレクターになってしまいます。

ノウハウコレクターと実践する人の違いは何かというと、主体性を発揮できるかどうかなのです。

それを踏まえて、あなたが主体的な態度でこの本を活かそうと思ったときにどう考えるかというと、第1章の「人を動かす3原則」が最も大事です。

これだけであなたの日常生活が大きく変わると思っています。
「盗っ人にも五分の理を認める」「相手の立場に身を置く」「重要感を持たせる」の3つです。

マズローの欲求5段階説でいうと第4段階の自尊欲求や承認欲求というところに働きかける話です。

しかし、そのためには相手に関心を持つという第2章以降の具体的な話に出てきます。
まずは第1章の人を動かす3原則が全ての章に共通する基礎なのです。

ですから、第1章だけでもこの本の価値があるのです。
これを十分に理解した上で第2章以上があるのです。

では、第2章以降は何かというと、ある種の実践編です。
第2章はどのように実践するかというと、まずは人を動かす前に友達を作りましょうということです。

つまり、分かり合いましょうということです。
分かり合うためには人に好かれなければいけません。

7つの習慣にはインサイドアウトという言葉がありますが、「7つの習慣」と併せて読むと「人を動かす」が違った意味で差別化できる読み方ができますので、「7つの習慣」と併読することをお勧めしたいです。

「7つの習慣」でどの部分を言っているのかを意識すると「人を動かす」の読み方が変わってきます。

人に好かれる6原則というのは自分のことなので、内面なのです。
笑顔を絶やさないとか、前向きになることが大切です。

単なるポジティブシンキングと前向きな態度というのは違うのです。
主体性を発揮するような態度と単なる楽観主義は違うのです。

友達ができるようにまず自分自身を磨きましょうということです。
第2章は人を動かす3原則というベースを踏まえて、人に好かれる6原則を意識します。

人に好かれた上ではじめて人を動かせます。
嫌いな人から言われたら反発してしまいます。

ですから、まずは自分が人に好かれる人間になることです。
友達を作った状態で、信頼関係ができた人に第3章ではじめて実践ができるのです。

第3章というのは人を説得する12原則です。
日本語訳は「説得」となっていますが、相手が自分から動けるように仕向けてあげることです。

説得というと相手が嫌がっているのを強制的にごり押しするイメージがありますが、そういうことではありません。

相手が自ら率先して動きたくなるように話をすることを説得と言っています。
これが第3章です。

ここまででも色々な場面で使えますが、あなたが職場の上司やチームリーダーなどとして集団を率いてどこかに導くというときに、自分が指導する相手に対してリーダーシップを発揮するための応用編として第4章の「人を変える9原則」があります。

ですから、部下に対して接するようなイメージも第4章にはあります。
こういった形でピラミッド構造になっていますが、すべては第1章の「人を動かす3原則」がしっかりしていると他がやりやすいです。

しかし、さらにその前提として主体と自責の意識を持って臨めば、「人を動かす」はきっとあなたの人生に大きな恩恵をもたらすことになると思います。
ぜひ参考になさってください。

私はいつもあなたの成功・スキルアップを心から応援しています。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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