相手と反対の事を言う時に、質問を使ってみよう!

今回の「前を向いて歩こう」ですが、話をしているときに相手の意見に否定的な発言をしなければいけないことがあります。

例えば相手が「A」と言ったら「私はAではなくてB」と言うときに、言い方を間違えると相手がカチンと来たり、相手の気分を損ねることもあります。

これは言葉のセンスが関わっていると思います。
年齢に関係なく気を遣えない人は遣えません。
前にあった事例で、女性の方から起業をしたいということで相談を受けたことがあります。

セミナーの懇親会の後だったと思いますが、そのセミナーが経営者向けで「新規開拓も大事だけれど、まずは既存の顧客リストで休眠しているリストやしばらく付き合いがない方にもう1回働きかけて掘り起こしてから新規にいったほうが効率良く売上が上げられるので、既存客からアプローチしましょう」という話をしました。

そのときの話の流れで、帰り際に捨て台詞のように「私は既存客のアプローチはやりません!」と言い切ったのです。

私は唖然として「なぜそれを言うの?」と思ってビックリしました。
突然言われたので否定されたと思って、気分があまり良くありませんでした。

この話でいくと、「既存客のアプローチをしましょうね」という話の流れから「いや、私は既存客のアプローチはしたくない。新規でいきたい」と思うのは構いません。

その考えは得策ではないとは思いますが、本人がそれだけ強く言うのであれば自由にすれば良いと思います。
話を聞いていると実際にその方はそのあとあまり上手くいっていない気がします。

それはともかく、相手の意見と違うことを言うときにどう言うかというと、質問を使うと非常に上手く話がまとまることがあります。

今の例だと、「既存客のアプローチをまずやってみましょう」と言ったときに「私は既存客のアプローチはやらない」と言い切ってしまうと角が立ちます。

ではどうするかというと、「私は既存客のアプローチも良いと思いますが、新規客の開拓をやりたいと思います。あなたはどう思いますか?」と聞くのです。

質問の方で「どう思いますか?」と言われると「ああ、そうだね」と下りてきやすいです。
その女性は他人のせいにする傾向がある方だったので「話しづらいな」と思っていました。

他責の傾向がある方というのは経営が上手くいかないと「先代が悪い」「部下が馬鹿だから」ということを言い出すのですが、それに近い傾向のある方でした。

そのときは酔っていたのですが「既存客のアプローチはやりません」という発言のせいで酔いが冷めて気分が悪いと帰ったことがあります。

フランク・ベトガーの本にも書いてありましたが、相手を思いきり否定するのではなくて、「私は違う考え方を持っているのですが、どう思いますか」という感じで相手に問いかける方法はその場を和やかにして、場合によっては相手を傷つけずに話をすることができると思います。

相手と反対のことを言う場合は思いっきり否定するのではなくて、それも一理あると思いながらも別の考え方を提示して「私はこう思うのですが、どう思いますか?」というふうな質問の形で投げかけてあげると割とおだやかな形で相手と反対のことが言えるのではないかと思います。

これは会話術の1つの細かい話です。
私はこれに限らず似たようなことを何度か経験していますが、そのたびに「私自身は気をつけよう」と思っています。

お互いに気持ち良く会話をしたいものです。
よかったらご参考になさってください。

私はいつもあなたの成功・スキルアップを心から応援しています。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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