簿記の一巡【簿記3級】

2016年バージョンの第1回ということで、簿記の一巡という基本的な知識をお話したいと思います。

「簿記の一巡」というのは「簿記の1年」と思っていただいてもいいと思います。

 

簿記検定3級や簿記の入門レベルをこれから勉強する方向けに、簿記の基本的な知識や、学習するにあたって知っておきたい予備知識をこの動画でお伝えしたいと思います。

 

 

まずは全体の流れを知っておいていただきたいということで、図を使用して解説します。

1年のスタートを「期首」といいます。

そして、1年の終わりである12月31日を「期末」または「決算日」といいます。

 

ちなみに、近くのラーメン屋さんや駄菓子屋さんなどの個人事業というのは「所得税」という税金がかかりますが、所得税の規定でいうと、1年の締めは12月31日になりますので、12月31日を決算日とします。

 

個人企業も個人事業も同じ意味だと思ってください。

ちなみに、初めて商売をはじめた場合は必ずしも1月1日から始めるとは限りません。

3月15日や6月1日などの途中から始めたとしても、最後は必ず12月31日が決算日となります。

 

したがって、第1期目は必ずしも1年とは限りません。

ちなみに法人は何月を決算月にしても大丈夫です。

 

しかし、個人事業の場合は所得税との関係で12月31日が決算日だということを知っておいてください。

 

そして、期首から期末までの途中を「期中」といいます。

個人事業は週1日お休みのところが多いので、定休日と若干の祝日を引いて300日ぐらいが営業日数になります。

 

それに対して、週休2日である法人企業は概ね250日程度が営業日数になります。

このように、250日から300日コツコツ営業活動を行います。

 

その事業活動の取引を2冊の帳簿に書きますが、名前だけなんとなく知っておいてください。

 

「仕訳帳」という言葉は聞いたことあるかもしれませんが、これは伝票と同じで、入力用の帳簿です。

 

パソコンでデータ入力したものを自動的に分類・転記をします。

転記する先は「総勘定元帳」といいますが、これは「総」「勘定」「元帳」というふうに3つに分けてみると内容が分かりやすいです。

 

「すべての」「勘定の」「元となる帳簿」ということです。

「勘定」というのは、現金、普通預金、借入金、有価証券、売上のような、財産を表す単語です。

 

すべての財産を表す単語に集計する帳簿が総勘定元帳なのです。

これは分類・集計用の帳簿です。

 

仕訳帳で日記のように取引を入力して、それを財産ごとに分類することを転記といいます。

入力用の仕訳帳と、分類・集計用の総勘定元帳という2冊の帳簿に書きます。

 

詳しくは第2回目以降のこの「がんばろう日商簿記3級合格」で解説をしますので、まずはイメージを持ってください。

 

日々の取引を仕訳帳と総勘定元帳の2冊の帳簿に書きます。

今はパソコンでデータ入力をします。

 

そして、1年後に試算表というものを集計します。

これは総勘定元帳から集計して、1枚の表にすべての財産が集計されます。

もちろん、期首にも試算表があって、1年後にまた試算表ができます。

 

試算表の上の部分と下の部分を2つに分けると、上半分が貸借対照表、つまり、貸した金や借りた金などの諸々の財産の一覧表になります。

 

会社が決算日現在で持っている財産の一覧表を「貸借対照表」といい、下半分が「損益計算書」となります。

 

「損益」というのは、「損失」と「利益」という意味で、つまり儲けです。

1年間で財産が増えた分を儲けといいますが、これを「利益」ともいいます。

 

利益または損失の計算表と、財産の一覧表、この2つをもって財務に関する諸々の表、つまり財務諸表となります。

私たちがよく聞く「決算書」というのがこれにあたります。

 

このように、期首の試算表から始まって、期中の取引を2冊の帳簿(仕訳帳・総勘定元帳)に書いて、総勘定元帳で分類・集計したものを決算日に1つの表(試算表)にまとめます。

 

さらに、試算表を上下2つに割って、貸借対照表という財産の一覧表と、損益計算書という利益または損失の一覧表の決算書を作って、税務署や銀行などへ提出します。

 

決算書というのは1年間の「通信簿」です。

これを見て自分の商売を振り返るのです。

 

まずは1年間の大きな流れと、「期首」「期末」「仕訳帳」「総勘定元帳」「試算表」といった用語もあるのだという程度のイメージで、分かったつもりで先に進んでください。

 

細かいことは気にしなくても大丈夫です。

今は分からなくても、いずれ分かってきます。

今は大まかにイメージしてください。

 

こんな感じで楽しく、少しのんびりとやっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

あなたの簿記3級学習を心から応援しています。

ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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