「わかったつもりで先に行く」のメリット

よく私は講義の中で「分かったつもりで先に行きましょう」と言っています。
特に難しい論点が出たときに、そこでずっと悩んでいてもなかなか進歩がありません。

まずは基本を一通り押さえてから、2回転目に難しい論点に取り組むと、他の色々な分野の基礎知識にも役に立ちます。

そういったところでレベルアップをしてから、もう一度少し時間をおいて応用論点に取り組めばできるようになることが多いです。

よく簿記2級の合格体験記などを見ると、私が講義の中で「ここは難しいから分からなくてもいいよ。一通りまず分かったつもりで先に行って、全体を見た後にもう一度戻ると分かるようになっているよ」ということをお話しています。

それを半信半疑ながらも実践すると、本当に分かるようになることがあります。
分かったという達成感を味わって勉強するという方もいらっしゃいます。

これは簿記3級も2級も1級も同じで、レベルの差は違っても同じようなことはあります。
そういうことを図に表してみました。
「分かったつもりで先にいく」の大きなメリットの1つです。

通常、テキストは最初が易しくてページを進むに従って順番に難しくなるという構成にはなっていません。
難易度はバラバラです。

どの章も難しい論点と易しい論点が混在していますが、その状態で最初のほうにある難しい論点を初心者の段階から取り組もうと思っても分かるわけがありません。

簿記1級の場合は半分以上分からなくても良いです。
簿記1級は2級との差が激しいので、半分以上分かりませんが、それでも良いのです。

飛ばさずに順番通りに理解しないと先に行けないという方がよくいますが、それはある意味で自分の勝手なのです。

スッキリしたいだけで、スッキリしないで先に行くというメンタルがないと、いつまで経っても先に進めないのです。

ですからいつまで経ってもできないのです。
それは自分の都合であって、テキストの都合とは関係ないのです。

どの分野の勉強もそうで、勉強が続かない方というのは途中に難しい内容があったときにそこでつまずいて嫌になってしまうのです。

それはメンタルの問題です。
そここそ分かったつもりで先に行くのです。
進んだ先にもしかしたら分からなかった部分に関するヒントが出る場合もあります。

全体の色々な分野を見ることによって、分かる範囲の基礎の中に今やっている難しいことを理解するきっかけがあったりするので、まずは自分の都合でストップをしないでください。

難しいからといってテキストや講座のせいにしてやめるのは自分の都合なのです。
どんな物事も最初から易しいものばかりではありません。

歯ごたえがあるものとどう付き合うかが勉強なのです。
そこが勉強をきちんとやって受験勉強に成功した方とそうでない方との違いです。

そういう難しいことに対してどう立ち向かっていくかです。
合格するということは、そこで人のせいにしてやめたりしないという精神状態だということが証明されているので、分からないことは気にしないで先に行ってください。

早く全体の基本を押さえておけばレベルアップします。
そのレベルアップした状態で2回転目に戻ると、分からなかった部分が分かるようになるかもしれません。

そうやって少しずつ基本のレベルを上げていけば、最後には難しい問題も全てできるようになります。

こうやってまずは難しい部分を無視します。
難しい所に拘り過ぎると精神的にもエネルギー的にもモチベーション的にも時間的にもロスするので、良いことがないのです。

もちろん少しは考えても良いですが、いつまでも拘らないで先に行ってください。
よく勘違いされる方がいますが、全く考えるなとは言いません。

ある程度考えたらそれ以上は深入りせずに先に行くのです。
そのバランスが大事です。

少し考えて難しいと思って、なぜ難しいかということを自分なりにイメージしたら先に行ってください。

そうすると、その先に分からなかった部分の理解を促すヒントがあるかもしれません。
そうやって全体像を掴んで、一通り基本を学んでからもう一度戻ってみるとレベルアップしています。

回転数を増やすことでどんどん理解が上がっていきます。
このような感じで分かったつもりで先に行ってください。

どんどん先に行くことを恐れないでください。
これはメンタルトレーニングにもなるので、ぜひ頑張ってください。
必ず合格するチャンスは来ます。

私はいつもあなたの日商簿記検定1級の合格を心から応援しています。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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