連結超入門4「取得(M&A)した子会社が一年後に利益を出した!」

「連結超入門」の第4回目をお届けします。
今回は子会社株式を取得した後、その子会社が利益を出した場合に連結上どうなるかというお話です。

まず、第3回目で紹介した事例のおさらいからです。
C社は元の親会社であるA社からB社株式を160という金額で取得し、B社を100パーセント子会社化しました。

そのときのB社の資本は160(資本金100・利益剰余金60)です。
資本が160の会社を160という対価を支払って取得しているので、帳簿上のB社の価値と同じ価格を払っています。

自己資本(純資産)の金額と一致させると、概ね会計帳簿の評価額通りになります。
C社は元々220ある現金から160を払ってB社株式を取得しています。

仕訳は(借方)子会社株式160 (貸方)現金160で、これにより現金が220から60に減って、一方で子会社株式が160になりました。

そして、資産の内訳は現金60・売掛金180・子会社株式160で、資本の内訳は資本金150・利益剰余金250となります。

一方、B社の資産は現金100・売掛金60で、資本は資本金100・利益剰余金60で、160の資本を持っています。

これが株主からお金を預かった金額ですので、160が会計上の価値だと考えてください。
もちろんB社のB/Sには何の変化もありません。

なぜかというと、C社が株を買いましたが、これは元の株主であるA社とC社の間の取引でB社は全く関係ないからです。

ということで、今回はC社が新たに親会社となりましたが、160を支払っているので、B社のB/Sにある資本金100と利益剰余金60はC社B/Sの子会社株式160と完全に重複していますから、これを相殺します。

そして、子会社株式100パーセントを160で取得したとき、連結第1期の期首のC社とB社を単純合算したB/Sは現金160(C60+B100)、売掛金240(C180+B60)、子会社株式160で、単純合算すると560です。

そして資本金が250(C150+B100)、利益剰余金が310(C250+B60)で、合計560です。
そのうちB社の資本金100と利益剰余金60はA社の子会社株式160と重複していますから、資本連結の仕訳として(借方)資本金100 利益剰余金60 (貸方)子会社株式160という処理を行い相殺します。

その結果、C社の第1期首の連結B/Sは、現金160(BとCの合計)、売掛金240(BとCの合計)で合計400です。

問題は貸方で、資本金はC社の150のみで、利益剰余金もC社の250のみを表示します。
B社の資本金100と利益剰余金60は含めないので、子会社株式160と相殺します。

ここまでが前回の復習です。
もしこの話がピンと来ない方は、第3回の「連結超入門」をご覧になってから今回の動画をもう一度ご覧ください。

これを踏まえて今回の話に移ります。
1年後(連結1期の期末)にB社が40の利益をあげました。

C社の状況は全く変わらないとします。
その場合、C社の個別B/Sは期首と変わりません。

問題はB社です。
現金100は変わりませんが、売掛金が60から100に増えています。

最初は現金100に対して売掛金が60で、利益が60でした。
そして資産も資本もどちらも160だったのを思い出してください。

これが1年後に売掛金が60から100になって、利益剰余金も期首は60でしたが連結後に40がプラスされました。
ですから、この40がC社の連結に取り込まれます。

そしてC社とB社を合算すると、現金160(C60+B100)、売掛金(C180+B100)、子会社株式160で借方合計は600です。

貸方は資本金はC150+B100で合計250、利益剰余金C250+B60+B40でいったん350になりますが、そのうちB社の期首までの利益剰余金60は子会社株式160と重複しているので除外します。

それから資本金100も重複しています。
従って、連結相殺消去は連結第1期の期首と同じ処理を行うだけです。

資本金のB100と利益剰余金の期首まで(子会社株式を取得するところまで)の60の合計160が重複していますので、(借方)資本金B100 利益剰余金B60 (貸方)子会社株式160と仕訳をして相殺消去します。

連結前に既に稼いでいたものは子会社株式160の取得と重複していますので、どこまでいっても利益剰余金60は重複します。

子会社株式160と相殺すべき利益剰余金はこの先ずっと60で、40は相殺しませんから残ります。

ポイントですが、連結第1期の期首は売掛金が240でしたが、これが期末には280になりました。

利益剰余金も第1期の期首では250だったのが期末に290になりました。
なぜかというと、B社の利益40が残っているからです。
これが連結後の利益です。

子会社株式を取得した後に稼いだ利益は全て連結上は残しますので、利益剰余金は250ではなくて290なのです。

相殺消去の仕訳をする場合、利益剰余金は100ではなくて60になるのがポイントです。
(借方)資本金100 利益剰余金60 (貸方)子会社株式160となります。

B社が稼いだ100の利益のうち、連結前までに既にあったものは相殺しますが、取得後に稼いだ利益はC社の連結B/Sに取り込みます(ただし資本金はC社の分のみ)。

取得後の子会社の利益は連結上加算します。
ですから、連結B/S上の利益剰余金は250ではなくて290になります。
ここがポイントです。

日商簿記検定1級などのさらにレベルの高い連結の処理にも関係してくるので、しっかりと理解してください。

私はいつもあなたの日商簿記検定2級の合格、1級の合格、そして簿記の学習を心から応援しております。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。

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