小さな会社の「人材の見極め方」

今回の「前を向いて歩こう」はいつもとは少し毛色の違う話をします。
中小企業の方に意識をして頂きたいことですし、ご自身が会社に就職を希望して従業員として働く場合の会社の選び方についてのお話です。

まず「小さな会社」の定義なのですが、年商が9億円までで、従業員数が30人以下の会社は小さな会社と言って良いです。

この規模の会社は国内に何百万社とあり、全体の9割以上を占めていますが、そのような小さい会社の社長さんからは「うちの会社が能力のある人材がいない」という話をよく耳にします。

私はこの二十数年で1,000社を超える企業の経営者の方とお会いしていますが、8割以上の企業の社長さんは従業員の能力に不足を感じています。

酷い話としては、「うちの社員は馬鹿だから」などと言っている社長さん(既に経営破綻している会社です)がいました。

私から言わせてもらえば、「そう言う社長さんが馬鹿だろ」と言いたくもなります。
実際にそのような社員しか来ないのであれば、社員もあなたのことを馬鹿だと思っているでしょう。

さすがにそれは本人の目の前では言いませんが、そのような言葉が喉まで出かかることもありました。

小さな会社の人材の見極め方なのですが、まず横軸に「能力・経験の低い・高い」、縦軸に「素直さがある・ない」という列を置いてマトリクスを作ります。

能力・経験が高い人というのは上位5%ぐらいの優秀な方です。
素直さというのは共感できるような素直な心があるかどうかという性格の問題です。

ここで断っておきますが、一部の専門的な領域はある程度優秀な人材が必要かもしれませんが、私がお話をしているのは一般的な職種についてです。

中小企業の8割以上は営業職です。
営業・事務・最低限の接客を行う企業を想定してお話をしていますので、特殊な技能が必要な業種以外の話をしています。

飲食業でも2・3年経験すれば誰でもできる仕事ですし、今どきは寿司屋でも誰でもできてしまう時代です。

このように、一部の専門的な業種でもなければ聖域はないのです。
ということは、95%ぐらいの業種が該当するお話だと思います。

まず、能力が高くて性格が良い人を選ぼうとしますが、それは高望みというものです。
そのような人は1,000人に1人もいません。

そもそも、そのような人は一部の有名企業や華やかな職場に行きます。
自分が優秀ならば大きな会社しか行かないくせに、自分が小さい会社の経営者になった途端に大企業へ行くような人材を求めても無理な話なのです。

ですので、腹をくくって「能力の低い人を採用する」と決めればいいのです。
というのも、ほとんどは能力の高くない人だからです。

そして、能力の高さを優先してしまうと素直ではない人が来ます。
素直ではないということは、何かしら問題があります。

そもそも中小企業に能力が高い人が来るということは、大手で適応できなかった等々、何か問題があると思ってください。

「能力は高いけど素直じゃない」というケースが一番まずいのです。
例えば技術を盗まれたり顧客を奪って独立されてしまったり、逆に邪魔をされることもあります。

能力が高くて気が利いている分、会社を貶めるような行為もできてしまうのです。
ですから、気が利いて素直ではない人が最もまずいのです。
私はこのような人は採用するなと言っています。

中小企業にとってこのような人材は危ないですし、実際にこのような人材を採用したことによって会社が傾いたケースを知っています。

かえって能力の低い人を採用したほうが無難なのです。
言い方はあまり良くないですが、能力が高いとは言えない人を「仕組み」で活用して儲けるのが中小企業の生きる道です。

社長の戦略眼がものを言うのです。
採用するときには能力は高くなくてもいいので素直かどうかで決めます。

「能力が高くなくて素直な人」は一番良いです。
これで儲からなければ完全に社長の責任です。

だから、社長は他人(従業員)のせいにしてはいけないのです。
そして、「能力が高くなくて素直ではない人」もOKです。

現在は人手不足の企業も多いので、このような人を採用したとしても、今後のマネジメントの仕方で十分戦力になります。

ということで、能力が十分ではなくて素直な人を積極的に採用しましょう。
能力が高くて素直ではない人は一番採用してはいけない人です。

次に、中小企業の経営戦略・組織戦略についてお話します。
能力が低くても、「うちのような小さい会社に来てくれてありがとう」という感謝の気持ちを持つことが大切です。

柴山会計ラーニングも授業員数が5名程度の小さい組織ですが、「小さい会社に来てくれてありがとう」という感謝の気持ちを持っています。

来てくれた人も人間です、鬼ではないので、きちんと共感する気持ちがあれば良いのです。
しかし、能力が高くて素直ではない人はプライドが高いので困るのです。

プライドばかり高い人は中小企業では使いづらいですので、そのような方は上場企業へ行けば良いのです。

そのような人をお金を払って養っている余裕はありません。
「能力が高くて素直じゃない」というのは逆に有害なのです。

社長の言った通りにやってくれないのが中小企業では一番まずいのです。
社長の言う通りに素直にやってくれる人が一番良いのです。

そして、その結果が出なければ社長が謙虚に受け止めればいいわけです。
ですから、社長も謙虚であることが大事です。

裏をかえせば、素直な社長じゃないと素直な人は来ないということです。
「能力が低くても、そこにいる人と儲かる仕組みで営業せよ」というのが中小企業の組織戦略です。

中小企業の組織戦略というのは結局営業なのです。
お客さんの所へ行ってお客さんの言うことを素直に聞く人です。

つまり、素直ということは社長に対しても素直だけどお客様に対しても素直になれる人なのです。

もちろん「卑屈になる」という意味ではありません。
「卑屈」と「謙虚」は違います。

「中小の生きる道=(1)仕組み×(2)教育×(3)訓練×(4)やる気」です。
「教育」というのは学ぶことで、場合によってはある程度強制的に教えます。

会社や社会に合わせて本人の常識で間違えている所は直さなければいけません。
そして反復させて、やる気を高めます。

その社員を人間らしく扱うことが前提で、会社の考え方や必要な知識を強制的に教えます。
強制的といってもスパルタではなくて、本人の自主性も重んじながら教えて、何度も反復させます。

割合としては教育が30%で訓練が70%ぐらいです。
この4つを上手くコントロールします。

仕組みの部分は自分で勉強して、経営戦略は社長がやります。
その経営戦略に従って従業員を教育し、訓練し、やる気を高めるのです。

居酒屋での「飲みニケーション」もOKです。
これが中小企業の生きる道なのです。

繰り返しますが、能力は高くなくてもいいので素直であることが大事です。
これはみなさんが従業員として働きたい場合にも当てはまります。

能力はあまりアピールしなくても良いです。
結局、長い目で見て会社に貢献するのは「素直な人材」です。

能力はあとからついてきます。
下手に能力だけを磨こうとして人間性を磨かないのはNGです。

会社とともに自分も辛いことになります。
能力は入社してからでも間に合います。

もちろん最低限の能力は必要ですし、平均的な能力は身に付けてもいいですが、人一倍能力ばかりを追求する必要はありません。

能力よりも人間性のほうが中小企業にとってはありがたい人材なのです。
社長さんも、お勤めをされる方も、「素直さ」が大事だということを意識して日々精進してください。

これが、私が経営コンサルティングを20年以上やってきた中での1つの中間結論です。
ご参考になれば幸いです。

私はいつもあなたの成功・スキルアップを心から応援しております。
ここまでご覧頂きまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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