『集計(合計)』と『会計』のちがい

今回は「会計」という言葉について考えてみたいと思います。

よく「集計する」や「合計する」という言い方をしますが、この2つは細かい部分ではニュアンスは違いますが、何かのテーマについて数字をまとめるという意味です。

「集計」というのは簿記の世界ですが、それと「会計」という言葉にはどういう違いがあるのか、説明しようとしてもなかなかできません。

 

そこで、私の今までの指導経験などを踏まえて、初めての人でもイメージが湧くように説明したいと思います。

 

簡単に言うと、集計と会計は「1人でやるか、相手がいるか」の違いです。

集計や合計というのは1人でやる作業で、伝票などの資料を前にして自分で数字を足していきます。

 

「合計」というのは漠然と数字を足し合わせるようなイメージですが、「集計」というのは、簿記の世界ではそれぞれの勘定科目ごとに数字を集めて合計するというイメージです。

分類する作業があるのですが、そこが集計のニュアンスが強くなります。

 

たとえば商品を売って現金が入ると、簿記の世界では「売上」「現金」などの単位(勘定科目)が出てきますが、この単位に分類します。

 

いろいろある単位のなかの特定の単位を選んで、そこに数字を持っていくことを「集計」、あるいは簿記の世界では「転記」と言います。

 

特定の項目を選んで数字を持ってくることを「集計」と私は呼んでいます。

これは1人でやる作業で、相手がいません。

黙々とある数字の結果を出すことが集計です。

 

では「会計」とは何かというと、1人で集計した結果を誰かに説明することです。

たとえば、居酒屋でみんなで飲んだ後に、「店員さん、お会計お願いします」と声を掛けたりしますが、ここで「会計」という言葉が出てきます。

 

そこで「店員さん、集計お願いします」とは言いません。

なぜ「集計」という言葉を使わないのかというと、「お会計お願いします」というのは「集計した結果を私と会って説明してよ」という意味で言っているからです。

 

「相手に計算結果を説明する」というニュアンスが入ると「会計」と言います。

「会計」という言葉は深いです。

ぜひ、今後の勉強や仕事の参考になれば幸いです。

 

私はいつもあなたのスキルアップと成功を心から応援しております。

ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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