資金調達と設備投資のバランスシート(B/S)表示【決算書の読み方】

今回は第2回です。

今回は「資金調達と設備投資のバランスシート(B/S)表示」というテーマでお話をします。

 

なかなかこういった観点でお話をする機会はないと思いますので、少し変わった見方で決算書について考えてみたいと思います。

 

では、早速取引例をみていきましょう。

①銀行融資(期間5年)600万円、出資400万円。

②上記の調達資金で、建物500万円、機械装置400万円を取得。

 

銀行から期間5年で600万円の融資を受けて、株主から400万円の出資を受け、合計1,000万円の資金調達を行いました。

 

このうち、600万円の部分は他人資本とも言います。

株主にとって銀行は他人なので、他人資本と言います(負債とも言います)。

株主にとって自分が出したものを自己資本と言います。

 

そして、これらの調達資金(調達資本)で建物500万円と機械装置400万円を取得したということは、資産運用としては、いったん現金で1,000万円手に入れたけれど、その後すぐに設備という形で資産運用の形態を変化させたということになります。

 

現物出資といって、最初から固定資産のような現物で出資を受けることもありますが、基本は金銭による出資と考えます。

 

金銭1,000万円を受け入れて、直ちに建物500万円、機械装置400万円という形に資本の運用状況を変化させました。

 

したがって、結果として、いったん1,000万円を受け取って、500万円や400万円の有形固定資産を買ったので、現金は100万円残りました。

 

600万円の長期借入金、5年間の借入期間、決算日現在から1年を超えると長期借入金と言います。

 

決算日現在から1年以内に返済期限が来ると短期借入金と言います。

今回は5年なので長期借入金となります。

 

1,000万円の資金調達のうち、100万円が現金で運用されていて、500万円が建物、400万円が機械装置という形で運用されています。

 

みなさんから見て左側は借方と言いますが、会社側の借方の状況でいきますと、100万円が現金、500万円が建物、400万円が機械装置という形で運用されています。

 

長期の資本運用は、建物の500万と機械装置の400万の合計900万で、これはすぐには回収されません。

 

投資した金額をすべて回収するのに長期間要するものを長期的な資本運用、あるいは固定資産と言います。

 

現金預金は現金そのものですから換金性が高いです。

これを流動資産と言います。

 

したがって、長期的な固定資産900はできれば返済期間も長いほうがいいので、長期借入金と資本金で賄えればいいと考えられます。

 

これが短期借入金のように1年以内に返済期限がくるもので建物などの固定設備を買ってしまうと、回収に時間がかかるのに支払いは1年以内ということになって、資金調達と運用のバランスがずれます。

 

早くお金を返さなければいけないのに回収は長くなるとなったら、資金が慢性的に足りなくなります。

 

したがって、短期の借入金で長期の固定設備を買うのはあまり好ましくないと言われています。

このあたりは財務分析のコツです。

 

まずは借方は資産合計1,000万で、貸方の負債・純資産合計が1,000万です。

調達の1,000万と運用の1,000万は当然合います。

借方と貸方がバランスするということで「貸借対照表」ということです。

 

資本金400万は返済不要ですので、これは長期の調達となります。

そして、長期借入金が600万も返済が5年と長いので長期の調達となります。

 

つまり固定負債と純資産を足した金額1,000万が、固定資産よりも多いと良いのです。

とすると、長期の運用が建物と機械装置で900万だから、900÷1,000で90パーセントの比率となります。

 

これを固定長期適合率と言います。

固定長期適合率=固定資産÷(固定負債+純資産)となります。

 

長期的な資金調達の範囲で設備投資を賄っているので、資金の運用と資金の調達の期間的なバランスが取れています。

 

固定長期適合率は100パーセント以下が望ましいと言われています。

固定長期適合率が100パーセント以下だと非常にバランスが良くて、資金繰りもそれほど苦しまずに済むということを知っておくと違ってくると思います。

 

まずはこのようなバランスシートの大きな比率の見方を覚えておきましょう。

私はいつもあなたの決算書の読み方、そして財務分析の能力アップを応援しています。

ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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