円高のメリットとデメリット

円相場が1ドル105.52まで高騰しました。

新聞記事は2016年5月3日時点のもので、そのさいには、1ドル5月2日に106.14円まで行ったのが最近の最高値です。

新聞報道の後、さらに円高が進み、5月3日の円高が105.52円まですすんだわけです。

ちなみに、5月4日は107.0円にまで戻しています。

さかのぼること約3か月前、1月25日には121.03円だった為替相場が、今では約11.6%も円高ドル安へとシフトしています。

ここで、もしも2016年度を通じて、1ドル106円前後の円高状態が続いたら、輸出型の大手企業の利益に1兆数千億円もの業績押し下げ効果が生じる可能性があるそうです。

トヨタやコマツなど、主要な輸出企業25社の今年度の連結営業利益への円高影響を日経新聞が試算した結果が出ています。

それによると、1ドル110円、1ユーロ125円に設定している企業が目立つとか。

現在が1ドル107円くらい、1ユーロ123円ですから、ユーロは若干戻しているものの、やや円高基調、ドルははっきりと円高トレンドが見て取れます。

このような状況ですが、円高トレンドが日本経済に与える影響は、輸出型の企業か輸入型の企業かによって、180度違ってきます。

たとえば、日本円で120万円の商品を海外に売ろうとしたら、ドル建てで販売する前提では、つぎのように為替レートの変動によって外貨ベースの売価が変わってきます。

(ケース1)
1ドル120円だった。

(借方)売掛金  1万ドル   /(貸方)売 上  1万ドル

(注)120万円÷120円=10,000万ドル

(ケース2)
1ドル100円だった。

(借方)売掛金 1万2000ドル /(貸方)売 上 1万2000ドル

(注)120万円÷100円=12,000万ドル

つまり、日本円では同じ売価なので、円高になると、ドル建てで売上代金を請求する場合に、12,000ドルと2000ドルも外貨ベースの販売価格が上昇しているのです。

海外で売る場合、2000ドルも値上げになってしまうので、競争上とても不利になることがお分かりいただけたでしょう。

なお、仕入れる側は、逆に安くなる方が、売れることになるので、円高は輸入企業にとってはとても有利です。

日本の産業構造として、輸出型が多いため、為替相場の変化、特に売上計上額がドル建てで行われる場合には、為替相場の変動分が直接、販売価格に影響するので、注意が必要です。

反対に、輸入企業は海外からの仕入額をより安い外貨評価額で支払えばよいため、円高は価格下落につながり、ありがたいお話、というところに落ち着くますね。
為替相場の変動が、企業の業績だけでなく、そこでの経済活動の変化を通じて私たちの暮らしにも大いに影響を及ぼしている、とお考えいただければ幸いです。

(日経16*5*3*1)

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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