ストックオプション活用が654社で過去最高に

従業員などに会社の株式を購入できる権利を付与する、ストックオプションの活用が活発になってきているようです。

2015年度にストックオプション制度を利用した上場企業は654社となり、2014年度の583社から1割増えました。

これは、10年ぶりに過去最高を更新したとのことです。

最近の傾向として、新規の株式公開(IPO)が活況であることも背景としてあげられています。

ここでストックオプションについての基礎知識を整理しておきましょう。

経済産業省による説明がうまくまとまっています。

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ストックオプション制度とは、会社が取締役や従業員に対して、あらかじめ定められた価額(権利行使価額)で、会社の株式を取得することのできる権利を付与し、取締役や従業員は将来、株価が上昇した時点で権利行使を行い、会社の株式を取得し、売却することにより、株価上昇分の報酬が得られるという一種の報酬制度を指します。

報酬額が企業の業績向上による株価の上昇と直接連動することから、権利を付与された取締役や従業員の株価に対する意識は高まり、業績向上のインセンティブとなります。

また、結果として、業績向上が株価上昇につながれば株主にも利益をもたらす制度とも言えます。

ストックオプション制度は、平成9年5月の改正商法において導入され、平成14年4月施行の改正商法において「新株予約権の無償発行」として
新たに整備されました。

(経済産業省HP「ストックオプション税制のご案内」より)
http://www.meti.go.jp/policy/newbusiness/stock_option/

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以上の説明でもわかるとおり、自社の株式を有利な価格で取得することができるため、取締役や従業員に対する報酬の一つであり、労働意欲を高めるための手段として利用される、という点が特徴的ですね。

このようなストックオプションが導入された場合、決算書にはどのように表示されるのでしょうか。
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【バランスシート】

 (資産)  | (負債)
  :   |   :
  :   |   :
  :   | (純資産)  
  :   |  資本金  xxx
  :   |   :
  :   | 新株予約権 xxx←ストックオプションの評価額
  :   |   :

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従業員などに付与されたストックオプションの評価額は、一定の計算過程を経て、バランスシート上、純資産の部に「新株予約権」という勘定科目名で表記されます。

いっぽう、これに対応する額が、損益計算書上に、「株式報酬費用」という費用名称で費用計上されますので、ご参考までに知っておきましょう。

1.売上高
2.売上原価
 売上総利益
3.販売費及び一般管理費
  (内訳)
  (給料)
  (交通費)
    :
    :
(株式報酬費用)←ココ!
    :
  営業利益

なお、製造業において、工場で働く従業員などへのストックオプションに伴う株式報酬費用ならば、製造原価の労務費として扱い、売上げた製品に集計された額は、売上原価に含まれる処理となるでしょう。

なお、ストックオプションを活用している事例としては、医薬品開発のラクオリア創薬、資生堂のケースが新聞では取り上げられていました。

株価が上昇すれば、それだけストックオプションを行使して手に入れた自社株の価値が高まるので、中長期的な業績向上に従業員等が貢献するモチベーションをアップさせる効果が期待できる、ともいわれています。

このような流れを受けて、ストックオプションの導入に積極的な企業かどうかを判断指標の一つに加える投資家が出てくるかもしれませんね。

(日経16*4*16*15)

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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