ライオン業績上方修正。特別利益67億円も

ライオンは11月30日に、2つの発表をしました。

一つは業績予測の上方修正です。

もう一つは、特別利益と特別損失の計上です。

※「業績予想の修正に関するお知らせ」
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1308071

※「特別利益および特別損失の計上に関するお知らせ」
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1308070

では、最初に業績予想の修正を見てみましょう。

【前回発表時】
売上高375,000百万円
営業利益14,200百万円
経常利益15,700百万円
当期純利益8,500百万円

【今回修正予想】
売上高375,000百万円(変更なし)
営業利益15,000百万円(プラス800百万円)
経常利益16,500百万円(プラス800百万円)
当期純利益9,000百万円(プラス500百万円)

以上よりわかるのは、売上高は据え置き、営業利益と経常利益で8億円プラス、当期純利益(税引き後)で5億円プラスとなった、ことですね。

これらの増益原因は、大きく二つあるようです。

(1)主力の一般用消費財事業において、オーラルケアや一般用医薬品等、収益性の高い商品が好調であり、原材料価格の低下・コストダウンの効果。

(2)特別利益および特別損失の計上による影響。

ここでは(2)特別利益および特別損失の計上についてチェックしてみます。

まず特別利益の内容について。

退職給付財政の健全化を目的として、ライオンが所有する株式の一部を退職年金基金に拠出し、退職金支払いの財源に加えることとしたことが、利益計上につながっています。

具体的には、信託の設定により、会社が所有している14,808百万円相当の有価証券を退職金支払いの財源に充てたことにより、帳簿価額との差額6,736百万円を個別決算および連結決算において、退職給付信託設定益として計上したそうです。

仮に、新聞等の報道で知りうる情報から類推して、帳簿価額を14,808-6,736=8,072百万円と想定すると、当該信託設定の拠出に伴う仕訳は次のようにイメージできるでしょう。

(借方)退職給付引当金(負債)14,808百万円(-)

******(貸方)投資有価証券(資産)   8,072百万円(-)
**********退職給付信託設定益(収益)6,736百万円(+)

14,808百万円だけ退職給付引当金という負債が減少し、それに対して投資有価証券という資産が8,072百万円だけ減少するから、差額の6,736百万円は臨時の利益だということがいえます。

(注:以上は知りうる情報からみた筆者の個人的な見解ですので、実際の会社による会計処理とは異なっていることがあります。)

その一方で、個別決算では関係会社株式評価損および債務保証に伴う損失に関連する損失(引当金の計上)で4,740百万円を計上し、連結では固定資産の減損損失(臨時の評価減)3,823百万円を計上するようですね。

したがって、個別上は特別利益6,736百万円と特別損失4,740百万円との差額、連結上は特別利益6,736百万円と特別損失3,823百万円との差額が会社の当期純利益にプラスの影響をもたらすと考えることができます。

ライオンの平成27年12月期の決算に注目が集まりそうですね。

今後の株価の動向にも注意をしていきたいところです。

(日経15*12*1*15)

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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