「会話」とはラリーです。~「落語力」p66-70(立川談慶著)【前を向いて歩こう457】



みなさん、こんにちは。
前を向いて歩こう。今回のテーマは「『会話』とはラリーです」。

これは、談慶師匠の『落語力』から引用させてもらいます。
昨今、話し方とか雑談力といった、話し方に関するビジネス書が受けていて、ベストセラーになっていたりしますよね。

なぜ、話し方や聞き方といった本がビジネス書などでベストセラーになりやすいのかということは、みなさん、沈黙が怖いとか、会話が続かないことに対する恐怖感があるのだと思います。

もちろん、会話がのべつまくなしに続けば良いかというと、そういうわけではなくて、中身が問題であって、会話には一種の作法のようなものがあるんだろうなという気が、この本を読んで思いました。

「会話を継続する4つのポイント」というのが66ページ目にありますが、そこに定義が書いてあります、「会話とはラリーである」と。会話のラリーが楽しめる人は仕事ができる人、ということで4つのポイントを挙げています。

あまり細かく言ってしまうとネタバレになってしまうので、詳しくはご購入いただいて読んでいただきたいですが、66ページ目から70ページ目まで、会話を続けるためのポイントが非常に簡潔に書いてあります。

まず会話の定義をされているのは論理的だと思います。私も会計の授業をするときによく言いますが、人間同士のコミュニケーションで失敗する最初の理由は、お互いに1つの言葉の定義が違うことです。

たとえば「楽しい」という言葉の定義が違う、この間も研修をやっていて思ったことですが、「人を喜ばせる」と言ったときに、「喜ばせる」という言葉にどういう語感を持つかというのは人によって違います。笑わせることを「喜ばせる」と思う人もいますけど、ジーンと来るとか幸せな気持ちにさせることも「喜ばせる」となるので、「喜ばせる」という言葉1つをとっても定義の広さ、狭さが違います。

それをきちんと摺り合わせないで部下に指示をしたり、表面上で合意したような雰囲気でプロジェクトを先に進めたりすると、あとで「こんなつもりではなかった」ということはよくあります。なので定義は大事です。この本では「会話とはラリーである」と定義されています。

最後、70ページ目に、会話の一番の目的、最後にゴールを示しています。「相手と価値観を一緒にするという目的でラリーを行うのが会話である」と、非常に簡潔明瞭。
会話を継続する4つのポイントのタイトルだけご紹介させてください。相手との共通言語を探るということ、あるいは、これは私はすごく大事なことだと思うのですが、FacebookとかSNSでも、奇をてらって必要以上に突っ込みや反論をしてしまって、場を白けさせてしまうことがありますが、あれは御法度に近いのかなと。それができるのは、天才ならいいのですよ、たとえば「馬鹿野郎」と言っても、それが笑って済ませられるような感じであれば良いですが、普通の人はそうはいきませんよね、僕も凡人なので言葉遣いは選びます。

基本的には相手に同意する。あとの細かいところは「まんじゅうこわい」という落語を題材に話をしていますので、詳しくは見てください。全部話してしまうと談慶師匠に悪いので、4つのうち2つだけお話しました、あとは買って読んでください。

これはビジネス的な実践力を磨くという意味では非常に参考になります。談慶師匠がワコールという上場企業に勤めていた時代の苦労話なども入っていて、よりビジネスの現場に近いと思います。66ページから70ページ目は相手との会話を楽しくするための秘訣をたった5ページで凝縮しています。ほぼ、これに関することを膨らませて1冊の本にしていると思っていただければいいと思います。

会話を継続する力は大事ですが、のべつまくなしに話し続けるという意味の継続ではないんですね。相手とのキャッチボールで適度な「間」を楽しむという意味では、3冊目の著書「いつも同じお題なのに、なぜ落語家の話は面白いのか」に上級レベルの話が出てきますので、そちらもご覧になっていただければと思います。

会話を継続する4つのポイント、会話とはラリーであると定義をしています。会話の目的は相手と価値観を一緒にする、つまり共感を得られれば次もまた「会いたいな」と思ってもらえる、次も会いたいなと思ってもらえればその関係が継続して成長し、お互いの助け合い、お互いの強みを持ち寄って、よりおおきな成果を手に入れる、そしてさらにハッピーになっていくのです。

こういった良い循環、プラスのスパイラルで関係を発展させるのです。
会話を継続する4つのポイントを10回ぐらい読んで実践してみていただくと、あなたのビジネス力がアップすると思います。

ぜひご参考になさってください。
私は時々引き合いにださせていただいていますが、話のネタになることがたくさんあります。よかったらじっくり吟味してみてください。

今回は談慶師匠の『落語力』から、会話を継続する4つのポイント、会話の定義、会話の目的について勉強しました。ぜひご参考になさってください。

私はいつもあなたの成功を心から応援しています。
ここまでご覧いただきまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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