軽減税率?マイナンバー?その前に10%の是非は?

2015年9月5日の日経1面です。

2017年4月に消費税10%に引き上げる前提で、酒類を除く食品に消費税の軽減税率を適用する方針となっています。

ただし、納税者に不要な事務負担を強いることになります。

いったんは10%で支払っておき、あとでキャッシュバック的に手続申請をしなければもどってこない、というしくみ。

しかも上限が4,000円程度とか、その程度のキャッシュバックで、大の大人が動くかいな、というお話です。

おそらく、相当の割合がキャッシュバックの手続を面倒がってやらない、ということで還付漏れを狙っているのでは?といった、穿った見方さえできます。

あるいは、軽減税率適用のため、毎日の買い物でいちいちマイナンバーカードを持ち歩き、店先で確実に100%ピッピ!と一年中やれる人がどれくらいいるのか・・・。

わたしは確実にやり通せない自信があります。(笑)

別の側面もあります。

これらの事務手続きをするために相当な設備投資などをして、いろいろな制度を作る。

「軽減ポイント蓄積センター」(仮称)とか・・・。

※設立には3000億円必要って、それ、どこの懐に入るの?

なんか最近、新国立競技場のところでも、似たような話があったような、なかったような…

キールアーチとかいうやつでしたか。

安保問題に勝るとも劣らぬ大問題だと思うんですが、こっちにデモは起きないんでしょうね。

また、全国に約80万もあるといわれる小売店や外食のすべてに読み取り機設置ができるのか・・・。

これらに付随するコンサルティング業者やIT業者などの収益源が拡大するだけで、そのコストは、さらに消費税10%を上乗せされて事業者さらには最終消費者の追加負担へ…

なんか、ぜんぜんメリットが見えてこないんですけど。

ここまで話しただけでも、あちこちで天下り先だの利権の温床になりそうな匂いがプンプンするのは、私だけでしょうか。

手続きを複雑にすると、そこでのキャッシュ・フローを目当てに寄ってくる利権者たちがいる、という社会の一般法則をわたしたちは知っておく必要があるでしょう。

そして、その前に!

もっと根本的な問題があります。

「そもそも、なんで今、10%なの????」

この疑問に、納得の得られる答えを、わたしはいまだに手に入れていません。

過去2度の増税時にも、消費増税直後の1~2年くらいは一時的に税収がアップしています。

これは、当たり前のことで、消費増税後の景気後退が少し遅れるタイムラグがあるからです。

価格転嫁すれば最終消費者が買い控える。
価格転嫁できなければ実質値引きで事業者の自腹になる。

どっちに転んでも、中小の弱者的立場にある事業者は、基本「負けゲー」になるしくみ、それが消費増税です。

もういちど、考えましょう。

ヨーロッパがどうであれ、海外のグローバスタンダードとやらが、どうであれ、ここは日本です。

「日本の財政」「日本のマーケット」にとって、消費税10%は、本当に必要なのでしょうか。

5%では、なぜいけないのでしょうか。

0%では、なぜいけないのでしょうか。

大根切りに言えば、消費税0%→3%になった直後(1990年頃)が、最高の税収で約60兆円です。

で、今は?

2012年。。。43.9兆円
2013年。。。47.0兆円
2014年。。。54.0兆円
2015年。。。54.5兆円(予算)

「ほら、上がっているじゃないですか!」という声が聞こえてきそうですね(笑)。

しかし、先程も申し上げましたが、消費増税直後は税収が一時的にガツンとあがることがあるものなのです。

(参考)

0%→3%(1989年4月~)

1989・・・54.9兆円
1990・・・60.1
1991・・・59.8
1992・・・54.4
1993・・・54.1
1994・・・51.0

1995・・・51.9兆円
1996・・・52.1

3%→5%(1997年4月~)
1997・・・53.9
1998・・・49.4
1999・・・47.2
2000・・・50.7
2001・・・47.9
2002・・・43.8

2007・・・51.0
2008・・・44.3
2009・・・38.7

2012・・・43.9
2013・・・47.0

5%→8%(2014年4月~)
2014・・・54.0
2015・・・54.5

2016~・・・???

(資料 財務省HP)
https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/010.htm

これはあくまで一般予算の中での話ですが、けっきょく、四半世紀(25年)前の税収60兆円には、まだ1割も届いていない税収で低迷しているのが
日本の政治の現状です。

これは、過去25年の政治の責任でもあると総括できるのではないでしょうか。

消費税率をアップしても、足元の経済が25年も前の1990年よりも強くなっていなければ、税収は60兆を超えることが困難で、今後ますます少子高齢化して社会保障コストの増大がやってくることへの対応が容易ではないと、想像できますよね。

目先の消費税率アップに対して、いまいちど、ゼロベースで議論する時間は十分にあると思います。

マスメディアの方々には、公正な視点での情報提供をお願いしたいですね。

(日経15*9*5*1)

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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