東芝、不適切会計の影響1,500億円超か?

すごいことになってきました。

東芝の不適切会計により、過去にさかのぼって行う利益の減額修正が、なんと1,500億円を超す可能性がでてきたそうです。

どこまでいくのでしょうか、東芝の不正会計スパイラル…

2014年3月期までの5年間で東芝が稼いだ利益は、営業利益ベースで1兆491億円だそうです。

もしも不正会計の影響をさかのぼって、利益に反映させるとするならば、過去5年の営業利益の10%を超える下方修正になります。

…ちょっとまってちょっとまってお兄さん!

とするならば、過去の利益額を信じて東芝株を買った投資家はどうなるの?

修正後の業績ならば、東芝株を買わなかった人がいたかもしれませんよ…。

これは、10年ちょっと前にあったカネボウの粉飾決算を彷彿とさせる巨額の不正経理です。

どうやら、工事契約における不正経理にとどまらず、パソコン、半導体、テレビにも疑わしい案件がぞろぞろと出てきたようです。

たとえば、テレビ事業における販促費や広告宣伝費で、2012年度に発生していたものをその期に費用として計上せず、2013年度に先送りしていた、などがあります。

この案件による費用の先送りにともなっての利益前倒し計上額が5億円と発表されています(6/12)。

では、このような費用の先送りは、どのような経理処理を偽装することで可能となるでしょうか。
主として考えられるのは次の2つのパターンです。

(パターン1)
2012年度に支払った費用の一部を前払費用または仕掛品などの棚卸資産に含めて、いったんバランスシートの資産に計上してしまう。

(例)
広告宣伝費500万円を現金で支払ったが、これは翌期の営業活動に備えてのものであると解釈して、前払費用に計上した。

(借方)前払費用500万円  /(貸方)現金預金500万円
B/S(資産)のプラス    B/S(資産)のマイナス

もしもこれが当期に発生したものならば、次のように損益計算書(P/L)の費用となるべきものです。

(借方)広告宣伝費500万円  /(貸方)現金預金500万円
P/L(費用)のプラス B/S(資産)のマイナス

(パターン2)
2012年度に広告宣伝を行ったが、関連する費用500万円の支出は2013年度が支払い期限であり、決算日時点では未払いの状態であった。
まだ決算日時点で支払いが行われていないことを黙殺して、故意に当該未払いの費用を計上しなかった。

本来ならば、次のように仕訳するべきところをわざと仕訳しなければ、費用および負債の未計上というかたちでの粉飾決算が可能になります。

(借方)広告宣伝費500万円  /(貸方)未払金500万円
P/L(費用)のプラス       B/S(負債)のプラス

以上のように、当期支払った費用をわざと資産計上して翌期以降に先送りする、または、当期の費用に対して決算日をまたいで請求書をもらい翌期に支払い期限がくる案件をわざと決算に織り込まない、などの意図的な操作により、当期の費用を過少計上(結局は翌期以降の費用の過大計上になりますが…)ができてしまうのですね。

こういったことをチェックするためにも、経理の内部管理体制をしっかりと構築すると同時に、公認会計士などの外部監査をきちんと機能させる必要があるわけです。

東芝を担当する監査法人や公認会計士は、今、大変な状況にあると思います。

東芝の内部もそうですが、担当監査人も、これからしばらくは厳しい日々が待っているのかもしれません。

(日経15*7*4*1)

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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